省スペースかつ高効率を実現、36V/600mA降圧DC-DCコンバーター:トレックス XC9704、XC9705
トレックス・セミコンダクターは、降圧DC-DCコンバーター「XC9704」「XC9705」シリーズを発表した。出力電流は最大600mA、入力電圧は最大36Vで、産業機器などで使用される12Vや24Vの電源入力に対応する。
トレックス・セミコンダクターは2024年12月、降圧DC-DCコンバーター「XC9704」「XC9705」シリーズを発表した。既に量産中で、参考価格はいずれも308円(税込)だ。
最大36Vの入力電圧と最大600mAの出力電流
両シリーズとも入力電圧は最大36Vで、産業機器などで使用される12Vや24Vの電源入力に対応する。出力電流は最大600mAで通信やセンサーなどに適する。−40〜+125℃の温度範囲で動作する。
発振周波数は1.2MHzと2.2MHzから選択でき、自己消費電流は11μAと小さい。入力電圧12V、出力電圧5V、出力電流1mA時の効率は90%を達成し、軽負荷から重負荷まで高効率を発揮する。実装面積は48.7mm2で、従来のLDOを使用する場合は100.00mm2(8.0×12.5mm)だった面積を50%省スペース化できる。
また、PチャンネルドライバーFETを採用したことで、100%デューティー対応が可能だ。出力電圧設定値より入力電圧が下がっても、そのまま入力電圧をスルーして出力するため、入出力電圧差がほぼない条件でも使用できる。
XC9704シリーズはリップル電圧が低く安定動作が可能なPWM固定制御、XC9705シリーズは軽負荷から重負荷まで高効率なPWM、PFM自動切り替え制御を採用している。パッケージは、4.5×4.6×1.6mmサイズのSOT-89-5を採用。小型低背なDFN1820-6G(1.8×2.0×0.6mm)も開発している。
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