2025年、センサー設計のトレンドは「AIとの融合」:「CES 2025」(1/2 ページ)
センサー設計において、性能向上や付加価値向上のためのAI/ソフトウェアの重要性が増している。「CES 2025」の展示内容から、AIやソフトウェアを利用したセンサー設計の事例を紹介する。
センサーは、組み込みマイコンやソフトウェア、AIの統合によって、ますますスマート化が進んでいる。ソフトウェアソリューションはセンサーだけでなくシステム全体にも付加価値を提供し、新しいアプリケーションを実現して、センサー内部のAI基盤を形成している。
言い換えれば、AIとソフトウェアがセンサー設計において重要な実現技術になりつつあるということだ。センサーにおけるAI技術は精度などのセンシング性能向上に貢献している。センサーはAIの力によって、運動や圧力、温度などの物理的パラメーターのデータをより効率的に収集できる。
そしてAIをセンサー内で実行すると、クラウドに常時接続する必要がなくなるため、セキュリティ向上や低遅延化、消費電力削減といったメリットがある。さらに重要なメリットは、ユーザーに正確なフィードバックをリアルタイムで提供できることだ。
米国ネバダ州ラスベガスで2025年1月7〜10日に開催された「CES 2025」では、こうしたトレンドや、AIのセンサー設計への統合が顕著に見られた。以下に2つの設計事例を取り上げ、AIとソフトウェアアルゴリズムが、ヘルスケアやスマートホーム、スマートシティーなどに向けたセンサーをどのように変えているかを見ていこう。
雑音で誤作動しない音声制御を実現、Bosch
Bosch Sensortecは、AI対応センシングデバイスをインテリジェントセンサーと称する。インテリジェントセンサーは音声アシスタントやヘルスモニタリングへの迅速なアクセスを実現する。インテリジェントセンサーはMEMSセンサーとマイコンを組み合わせていて、常時オンのセンシングタスクを実行できる。例えば、音声アシスタントを起動するための音声アクティビティー検出やキーワードトリガーのほか、スマートウォッチの転倒検知、スマートフォンの自動方位センシングや非アクティブ時のスリープモード自動移行などが挙げられる。
同社はCES 2025において、骨振動から音を検知するソフトウェアベースの加速度センサー「BMA550」を披露した。同製品が採用するアルゴリズムは、ヘッドセットの装着者が発話した時にのみ音声制御機能を作動させるという。そのため、周辺の雑音によって意図せず音声制御機能が作動することを防止できる。
さらに同社はスマートコネクテッドセンサー(SCS)イニシアチブも紹介した。動作と反復をモニタリングすることで、プロのフィットネストレーナーなどのユーザーに向けて動作に関する定性的なフィードバックを提供するものだ。全身動作のトラッキング用に設計されていて、AI機能搭載のプログラマブル慣性計測ユニット(IMU)ベースのセンサーシステム「BHI380」を基盤として、完全統合型のハードウェア/ソフトウェアソリューションを提供する。
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