ニュース
次世代パッケージ採用のSiCパワーモジュール、インフィニオン:電力密度が30%以上向上
インフィニオン テクノロジーズは、同社のパッケージ「EasyPACK」の次世代ファミリー「EasyPACK C」を発表した。最初の製品として、SiCパワーモジュールの提供を開始している。
インフィニオン テクノロジーズは2025年10月(現地時間)、同社のパッケージ「EasyPACK」の次世代ファミリー「EasyPACK C」を発表した。最初の製品として、同社の炭化ケイ素(SiC)MOSFET「CoolSiC MOSFET 1200 V G2」と独自の「.XT」相互接合テクノロジーを組み合わせたSiCパワーモジュールの提供を開始している。
同モジュールは、CoolSiC MOSFET G2技術を用いたことで、前世代品と比べて電力密度が30%以上向上。寿命も最大20倍に達したという。また、ドレインソース間オン抵抗が約25%改善した。EasyPACK Cによりレイアウトの柔軟性が向上していて、将来の高電圧設計にも対応しやすくなっている。
動作温度上限は175℃
新たなプラスチック材料とシリコンゲルを採用し、過負荷時スイッチング条件での接合温度上限が200℃、動作温度上限が175℃になっている。電流容量を倍増する新たなPressFITピンを採用。基板内の発熱を抑制するほか、実装も容易になった。3kV AC/分の絶縁耐圧性能を備える。
3レベルおよびHブリッジ構成を含む、さまざまなトポロジーをラインアップにそろえた。熱伝導材料(TIM)の有無も選択可能。電気自動車(EV)の急速DC充電やメガワット級充電、無停電電源装置(UPS)、エネルギー貯蔵システムといった過酷な条件下で動作する産業システムでの用途に適する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
低電力で人物検出 60GHz CMOSレーダーセンサー、インフィニオン
インフィニオン テクノロジーズは、IoTソリューション向けの60GHz CMOSレーダーセンサー「XENSIV BGT60CUTR13AIP」を発表した。低消費電力での人物検出が可能だ。
150V定格の車載用MOSFETにTOLxパッケージ品、インフィニオン
インフィニオン テクノロジーズは、車載用MOSFET「OptiMOS 6」シリーズに、150V定格のTOLL、TOLG、TOLTパッケージ品を追加した。ドレインソース間オン抵抗や熱抵抗を低減している。
スイッチング/モータードライブ特化パワーMOSFET、インフィニオン
インフィニオン テクノロジーズは、産業、民生市場向けパワーMOSFET「OptiMOS 7 25V」「OptiMOS 7 40V」を発表した。それぞれスイッチング、モータードライブ用途に特化している。
インフィニオンが高精度な新世代磁気3Dセンサー、車載/産業/民生向け
インフィニオン テクノロジーズは、3D磁気ホール効果センサー「XENSIV」ファミリーの第3世代シリーズ「TLE493D-X3XX」を発売した。さまざまな車載、産業、民生用途に適する。
静電容量タッチセンシング機能搭載の車載マイコン、インフィニオン
インフィニオン テクノロジーズは、車載向けマイコン「PSOC 4 HVMS」ファミリーを発表した。静電容量タッチセンシング機能「CAPSENSE」を搭載する。既に受注を開始している。
