ST、屋内外の測位に対応する新NB-IoTモジュール:GNSSおよびWi-Fiの測位機能搭載
STMicroelectronicsの「ST87M01-1301」は、GNSSとWi-Fi測位を内蔵し、屋内外での位置情報取得を可能にするNB-IoTモジュールだ。多地域対応と小型設計によって、資産管理やスマートメータリングなどのIoT用途に適用できる。
STMicroelectronics(以下、ST)の「ST87M01-1301」NB-IoT無線モジュールは、ナローバンドセルラー接続に加えて、GNSSとWi-Fiベースの屋内外の測位機能を提供する。内蔵するGNSSレシーバーはGPSコンステレーションを用いた精密な位置追跡を可能にしている。Wi-Fi測位エンジンは周辺の802.11bアクセスポイントをスキャンし、サードパーティーのジオコーディングプロバイダーを利用することで、高速かつ低消費電力の屋内測位サービスを実現する。
同製品は、STのNB-IoT(LTE Cat NB2)産業用モジュールシリーズ「ST87M01」の最新モデルで、複数の周波数帯に対応し、地域をまたいだ広範なカバレッジを提供する。小型で低消費電力の設計によって資産追跡、環境モニタリング、スマートメータリング、遠隔医療といったスマートIoTアプリケーションに適している。10.6×12.8mmの51ピンLGAパッケージは、スペースに制約のある設計での小型化を促進する。
STは、Conexa IoT SIMカードと2本のSMAアンテナを同梱した評価キットを提供していて、開発者が実環境でNB-IoT接続を迅速にプロトタイピングし、検証できるようにしている。これには、Easy-Connectソフトウェアライブラリーや設計例など、拡充するエコシステムが含まれている。
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