極小MLCCでも安定動作 ロームの500mA出力LDO:AEC-Q100に準拠
ロームは、出力電流500mAのLDOレギュレーターIC「BD9xxN5」シリーズを開発した。同社独自の安定制御技術「Nano Cap」を採用し、極小コンデンサーでも出力電圧変動を抑えられる。
ロームは2026年1月、出力電流500mAのLDOレギュレーターIC「BD9xxN5」シリーズ全18製品を開発したと発表した。すでに月産30万個体制で量産を開始していて、サンプル価格は1個300円(税別)だ。
同シリーズでは、電流容量が従来150mA品から3倍以上に拡大した。車載機器や産業機器、通信インフラ向けの12V、24V系プライマリー電源用途に適する。
ローム独自の安定制御技術「Nano Cap」を採用。470nF(Typ.)の出力コンデンサーで出力電圧変動を約250mVに抑えられる(負荷電流変動が1マイクロ秒で1mAから500mA、または500mAから1mAに変動する場合)
これにより、一般的な数μF級の積層セラミックコンデンサー(MLCC)や電解コンデンサーだけでなく、安定動作が難しいとされてきた1μF以下、0603Mサイズ(0.6×0.3mm)の極小MLCCにも対応した。基板の小型化や部品選定の自由度向上に寄与する。
AEC-Q100に準拠
入力電圧範囲は3〜42V。出力電圧は3.3V、5.0Vの固定品に加え、1〜18Vで可変設定できる品種を用意した。出力電圧精度が±2%、静止電流が25μA(Typ.)。動作温度範囲は−40〜+150℃で、車載向け電子部品規格「AEC-Q100」に準拠した。
パッケージは4.9×6.0×1.0mmのHTSOP-J8に加えて、6.5×9.5×2.5mmのTO252、10.16×15.10×4.70mmのTO263から選択可能。検証用シミュレーションモデルとしては、SPICEモデル「ROHM Real Model」を提供している。同社の公式Webサイトから入手できる。
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