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防衛、防災向け2波長T2SL赤外線センサー 富士通:MWIRとLWIRを単一素子で同時検出
富士通は、100万画素を超える2波長T2SL赤外線センサーを開発した。検知できる温度差は0.05℃以下。防衛省防衛装備庁の研究試作案件として受注したもので、既に試作品の納品を完了している。
富士通は2026年3月、100万画素を超える2波長T2SL赤外線センサーを開発したと発表した。防衛省防衛装備庁の研究試作案件として受注したもので、既に試作品の納品を完了している。2026年度以降に、同センサーの製造技術をベースにした製品を展開する予定だ。
同センサーでは、化合物半導体の超格子構造を用いたT2SL技術を採用。中赤外線(MWIR)と遠赤外線(LWIR)の2波長を単一素子で同時検出できる。検知できる温度差は0.05℃以下だ。
2波長同時検知で識別性能を向上
単一素子で2つの波長帯を同時に取得することで、対象の熱特性を多角的に把握できる。これによって、人や物の移動による監視対象物の活動予兆、災害時に取り残された人の検知、初期の森林火災、津波の進行などを昼夜問わず検出できる。
同技術は、防衛や防災用途の監視装置への搭載を想定するほか、将来的には監視、観測カメラへの展開も見込む。衛星や航空機に搭載する光波センサーシステムに適用すれば、災害状況の早期把握や環境モニタリングへの応用も可能となる。
近年、安全保障分野では監視対象の多様化と複雑化が進み、遠距離かつ高精度で対象を識別する技術が求められている。こうした背景から、防衛装備庁は広帯域かつ高感度な赤外線検知技術の研究試作を進めていて、赤外線センサーの開発実績を有する富士通が同案件を受注するに至ったという。
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