エッジAI向け、COM-HPC適合のBGAメザニンコネクター:はんだボールなし品も開発中
ヒロセ電機は、COM-HPC規格に適合したBGAメザニンコネクター「IT18」シリーズの提供を開始した。0.635mmピッチの小径BGAを採用した400芯コネクターだ。
ヒロセ電機は2026年4月、COM-HPC規格に適合したBGAメザニンコネクター「IT18」シリーズの提供を開始した。産業用PCやロボット、無人搬送車(AGV)、自律走行搬送ロボット(AMR)、医療機器、半導体製造装置など、エッジAI用途を含めた産業機器向けに展開する。
同シリーズは、0.635mmピッチの小径BGAを採用した400芯コネクターだ。PCIe Gen5(32GT/秒)、PCIe Gen6(64GT/秒 PAM4)、100Gビット/秒 Ethernet(4×25Gビット/秒)に対応する。スタッキングハイトは5mmおよび10mmを用意した。
BGA構造にはPin-in-Ball方式を採用し、実装信頼性を高めた。列間隔を調整して配線スペースを確保したほか、GND viaの追加によるクロストーク抑制向けに最適化したフットプリントを採用している。
はんだボール保護用のウェルドタブ(補強金具)を追加することで、堅牢性が向上した。メタルキャップを装着した状態で出荷するため、リフロー加熱時の変形抑制や異物保護にも対応する。
エッジAI向けCOM-HPCの需要拡大に対応
オープンピンフィールド設計を採用していて、さまざまなレイアウトに対応可能。Samtecの「COM-HPC Connector」の正式ライセンス供与品として提供する。
COM-HPCは、PICMG(PCI Industrial Computer Manufacturers Group)が策定した組み込みコンピューティング向け規格だ。近年は生成AIやAI推論の普及を背景に、クラウドだけでなくエッジ側でのAI処理需要が拡大している。リアルタイム性やセキュリティ要求の高まりに伴い、COM-HPCモジュールの導入ニーズが増加しているという。
同社は新たなバリエーションとして、COM-HPC規格に記載されているはんだボール無しタイプの開発も進めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
差動伝送路のケーブル・コネクターの選び方と設計上の注意
基板間や筺体間の通信に使用されるケーブルとコネクターに求められる特性やその選定方法、ピンアサインなどについて説明していきます。
そのコネクタ、電源オンで抜き挿ししても大丈夫?
産業用メカトロニクス機器の不具合解析に従事する筆者の元には、電源を入れたままコネクタを抜き差しする“活線挿抜”が原因で故障した製品がよく持ち込まれる。たとえ機器の設計者が活線挿抜を仕様上「禁止」としていても、現場のユーザーはやむを得ない事情で活線挿抜をしてしまう。設計者もユーザーも、これが故障につながることを認識すべきだ。
通信デバイスがなぜか故障、その陰に“活線挿抜”アリ!!
RS-485規格のシリアル通信方式は、FA機器の分野に広く普及している。ところが故障品の修理を手掛ける筆者の元には、機器の内部で通信を担うトランシーバICが壊れ、通信不良に陥った機器がたびたび持ち込まれる。調査したところ、電源を入れたまま通信コネクタを抜き差しする“活線挿抜”が、原因を作り出していた。
現場結線タイプの産業機器通信コネクター、ヒロセ電機
ヒロセ電機は、IEC規格準拠の次世代産業機器通信コネクター「ix Industrial」シリーズに、現場結線タイプを追加した。特許取得済みのラチェット式クランプ構造を採用し、専用工具なしで結線できる。
自走ロボット向けフローティングコネクター、日本航空電子工業
日本航空電子工業は、自走ロボットの自動充電用途に向けたフローティングコネクター「DW15」シリーズの販売を開始した。独自の機構により嵌合時の位置ズレを補正できる。
