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AI時代でもマイコンが必要とされる理由:Q&Aで学ぶマイコン講座(116)(3/4 ページ)
マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「AI時代でもマイコンが必要とされる理由」についてです。
実際のマイコンAIの例
ここで、最近のマイコンAIの例を紹介します。
勘違いしてはいけないのは、AIが何でもできるからと言って、組み込みシステムの全てを制御できるわけではないということです。実際に使われているマイコンAIは、組み込みシステムの一部の機能を担ったAIです。例えば、顔認証、モーション検知、モニタリング、予防保全などです。
ここでは、機械学習にクラウドは使わないで、実際のシステム上で、PCを使って学習し、推論実行はマイコン単体で行う例を紹介します。
(1)モーターシステムの予知保全
最初に、予知保全を目的とした「モータ故障の検出/分類」(外部リンク)を紹介します。
予知保全とは、システムの障害が実際に発生する前に対策することです。モーターを使ったシステムでは、モーターの障害を実際に発生する前に対策します。
故障の検出と分類には、データの収集や前処理、特徴量解析に加え、機械学習モデルとの相互運用や最適化などの課題を解決しなくてはなりません。STM32ファミリーを使ったAIエコシステムを使う場合の手順は以下になります。
- 常時駆動センサーを使用して、正常状態に加え以下の3.(2)〜(5)の事象を故意に発生させて、振動データを継続的に記録
- 記録された振動データを使用して、最適の信号長とデータレートの組み合わせを決定
- モーターの正常状態と4種類の故障を分類できるライブラリを決定
(1)故障なし
(2)回転のアンバランス
(3)軸受けの緩み
(4)軸受けの不具合
(5)軸の偏心 - 上記を基にマイコンで実行する推論を構築
実際の稼働状態では、マイコンの推論を実行します。モーターの振動を常時観測して、3.(2)〜(5)の異常を検出することにより、予防保全を実現します。
この手法は、実際の稼働時にネットワーク接続が不要で、クラウドに依存しないので、リアルタイム処理が実現できますし、低コスト、小型化も実現できます。
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