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Arm Cortex-MのAIアクセラレーターってどんな機能?Q&Aで学ぶマイコン講座(117)(1/3 ページ)

マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。今回は、初級者の方からよく質問される「Arm Cortex-MのAIアクセラレーター」についてです。

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過去の質問一覧はこちら

 素朴な疑問から技術トラブルなどマイコンユーザーのあらゆる悩みに対し、マイコンメーカーのエンジニアが回答していく連載「Q&Aで学ぶマイコン講座」。

 今回は、初級者から多く寄せられる質問です。

質問です

 マイコンの説明書に「AIアクセラレーター搭載」などと記載されていますが、そもそもAIアクセラレーターとは何ですか? 例えば、Arm Cortex-M55のAIアクセラレーターとは、具体的にどの機能のことですか?

回答です

 「AIアクセラレーター」という正式な言葉の定義はありません。そのため、個人や各企業で、さまざまな意味合いで使われています。一般的には、ニューラルネットワークなどのAI処理を、高速かつ低消費電力で演算するための「専用ハードウェア」とされています。CPUの中にオプションなどで組み込まれている場合もありますし、全く別のハードウェアで、CPUと組み合わせて使う場合もあります(本記事では、ニューラルネットワークなどのAI処理の演算をAI演算と呼びます)

 AI以外のアプリケーションの一般的制御(論理/算術演算、組み込み機器の制御など)はCPUが行い、演算負荷の重いAIのニューラルネットの計算部分だけをAIアクセラレーターが行うという役割分担になります。

 図1は、STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)の組み込みAIに最適な高性能STM32N6シリーズ*1)のブロック図です。STM32N6シリーズに搭載されているArm Cortex-M55には、AIアクセラレーター機能のMVE(M-Profile Vector Extension)が、オプションとして組み込まれています。さらに、ST独自のAIアクセラレーター機能のST Neural-ARTアクセラレーターも、CPUから独立したハードウェアとして搭載されています。

 今回は、Arm Cortex-M55のMVEに着目します。ST Neural-ARTアクセラレーターに関しては、次回解説したいと思います。

<strong>図1:STM32N6シリーズのブロック図</strong>
図1:STM32N6シリーズのブロック図[クリックで拡大]

 図中のMVEが、オプションとして組み込まれているAIアクセラレーター機能です。MVEは、高度な信号処理および機械学習機能を実現するオプションのアーキテクチャ拡張機能です。簡単に言うと、通常のCPUに比べて、AI演算を高速で処理できる機能です。Arm Cortex-Mプロセッサにおいて、MVEは「Helium」と呼ばれています。

*1):STM32N6シリーズ:
https://www.stmcu.jp/stm32/stm32n6/
https://www.st.com/content/st_com/ja/campaigns/microcontrollers-for-edge-ai-z11.html

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