小型人工衛星でも精度維持 宇宙向け原子クロック:LEOミッション向けに設計
マイクロチップ・テクノロジーは、宇宙システム向けチップスケール原子クロック「Space CSAC-SA65」を発表した。同社の従来品をベースに、耐放射線性や対応温度範囲を強化している。
マイクロチップ・テクノロジーは2026年8月、宇宙システム向けチップスケール原子クロック「Space CSAC-SA65」を発表した。同社の従来品「Space CSAC-SA45」をベースに、耐放射線性と対応温度範囲を強化している。すでに受注を開始している。
同製品は、30kRad以上の耐放射線性を備え、−40〜+80℃の温度範囲で動作する。消費電力は120mW未満、体積は17cm3未満に抑えた。サイズや重量、消費電力に制約のある衛星で利用できる。
1PPS(Pulse Per Second)の入出力機能を内蔵し、衛星システムの同期に利用できる。原子クロックの安定性を生かして、全球測位衛星システム(GNSS)など外部タイミング基準を継続して利用できない環境でもタイミング精度を維持する。
小型のCubeSatでも利用可能
地球低軌道(LEO)ミッション向けに設計していて、衛星のタイミングや周波数制御、衛星クロック基準、測位/ナビゲーション/タイミング(PNT)、衛星間クロスリンクなどに利用できる。10cm角の立方体を1ユニットとして規格された人工衛星「Cubesat」の最小品でも、原子クロックレベルの精度を利用可能だ。
耐放射線を持つ民生用電子部品を使った民生品(COTS)として製造する。従来の宇宙グレード発振器と比べてリードタイムや総コストを抑えられる。開発環境としては、原子クロックの制御や解析に使用できる「Clockstudio」ソフトウェアや、チップスケールアトミッククロック(CSAC)開発キットを用意した。
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