独自方式でEISの損失/発熱93%減、26セルバッテリー監視IC:EIS実装も支援
Nuvoton Technology(以下、Nuvoton)は、電気化学インピーダンス分光法(EIS)測定機能を搭載した第6世代バッテリー監視IC「KA85010UA」を発表した。独自のインダクター方式を採用したことで電力損失/発熱を約93%低減している。
バッテリー予兆検知で期待されるEIS
Nuvoton Technology(以下、Nuvoton)は2026年9月29日(台湾時間)、電気化学インピーダンス分光法(EIS)測定機能を搭載した第6世代バッテリー監視IC「KA85010UA」を発表した。最大接続数は26セルで、電圧測定精度は±2.0mV(EOL)。2027年1月からサンプル提供を開始する。
自動車の電動化や蓄電システム(ESS)の普及などで、リチウムイオンバッテリーの利用が急増している。それに伴いバッテリーの安全性確保の重要性や、故障、事故を未然に防ぐ技術への要求も高まっている。
EISは、バッテリーに交流電流を重畳して得られる電流/電圧応答からインピーダンスを算出し、グラフ化することで内部状態を分析できる測定方法だ。従来のバッテリーシステムは電圧/電流/温度の測定から内部状態を推定するため、状態変化を直接確認することが難しいのに対し、EISは内部状態を定量的に測定できることから予兆検知への活用が期待されている。
独自のインダクター方式で電力損失/発熱約93%低減
従来のEISでは、バッテリーへの交流電流重畳に抵抗を用いていたが、エネルギー損失が高く発熱や消費電流の増加が課題とされてきた。そこでNuvotonは、2つのスイッチで電流方向を制御し、インダクターに蓄えたエネルギーを交流電流として循環させる独自のインダクター方式を採用。「従来の抵抗方式と比べ、電力損失と発熱を約93%低減した。運用中/充電中/停止中など幅広い状態でのEIS測定とデータ取得が可能だ」(Nuvoton)という。
Nuvotonでは製品の提供に加え、EIS測定環境の構築から解析機能の実装、アプリケーションへの組み込みまで、EIS実装を一貫して支援する。「これまでEIS測定は主に専用機器を備えた実験室環境で行われてきた。新製品は、インバーター方式の採用によりアプリケーションへの実装を容易にしたほか、支援体制の構築で顧客の開発期間短縮に貢献する」(Nuvoton)
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