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24時間365日稼働の半導体装置、電源のコイルが焼損した原因は:Wired, Weird(1/2 ページ)

修理を指導している友人から相談があった。『半導体用の装置に使用した電源ユニットのAC入力コイルが焼損している。その原因を知りたい』ということだった。

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煙で電解コンが変色……ヒューズは切れていなかった

 修理を指導している友人から相談があった。『半導体用の装置に使用した電源ユニットのAC入力コイルが焼損している。その原因を知りたい』ということだった。なお、ヒューズは切れていなかった。AC電源のチョークコイルが焼損した基板の写真を図1に示す。

図1:AC電源のチョークコイルが焼損した基板。左が電源ユニットの部品面、右が焼損部の拡大だ
図1:AC電源のチョークコイルが焼損した基板。左が電源ユニットの部品面、右が焼損部の拡大だ[クリックで拡大]

 図1左が電源ユニットの部品面、右が焼損部の拡大だ。電源入力のノイズフィルターのコイルが焼損しているのが分かる。この電源ユニットは半導体製造装置に使用されていて、ホコリの付着はなかった。また電解コンデンサーの液漏れもなかった。AC電源はコイルの右側にある長方形のダイオードブリッジと電解コンデンサーで整流されていた。焼損したコイルの煙によって、ダイオードブリッジや電解コンデンサーの上半分が白く変色していた。

 なお、この電源ユニットは海外製のDC電源ユニットで、既に生産終了していた。図2に示す。

図2:左が電源ユニットの外観、右がブロック図だ
図2:左が電源ユニットの外観、右がブロック図だ[クリックで拡大]
出所(ブロック図):ETA POWER CATALOG BOOK 2009

 図2左に電源ユニットの外観、右にブロック図を示す。型名は『BWT24SX-U』で、24V出力の30Wの電源ユニットだ。一般的な構成の安価な電源なので、いろいろな半導体機器に使用されていた。

電解コンデンサーの容量を確認、すると……

 この電源ユニットは銘板が貼られた電解コンデンサーを下側にして装置に実装されていた。焼損したコイルの発熱部分は上側に位置していたため、装置の配置上での熱による電解コンデンサー劣化の問題はなかった。チョークコイルが焼損した原因を確認するため、まず実装したまま電解コンデンサーの容量を確認した。図3に示す。

図3:基板に実装したまま電解コンデンサーの静電容量を測定した様子
図3:基板に実装したまま電解コンデンサーの静電容量を測定した様子[クリックで拡大]

 図3は基板に実装したまま電解コンデンサーの静電容量を測定した様子だ。元の容量は150μFだ。しかし、測定値は5.8nFで、静電容量はほとんど残っていなかった。

 この電源を使用している機器は半導体の製造装置で24時間365日稼働している。長期間稼働した結果で、電解コンデンサーが寿命を迎え、静電容量が低下したと考えられる。負荷は接続されたままであり、容量が低下しても電源ラインから、スイッチング電源の高周波の電流が流れ込み、チョークコイルが過熱して焼損したと推察される。

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