インフィニオンの車載メーター向け新マイコン、コスト効率追求:「TRAVEO CYT4EN」を発表
インフィニオン テクノロジーズは、車載インストルメントクラスタやディスプレイ用途向けのマイクロコントローラー「TRAVEO CYT4EN」を発表した。外部LPDDR4メモリの活用を前提に設計され、高度な2.5Dおよび3Dグラフィックス描画やフルHDディスプレイの駆動をサポートする。
インフィニオン テクノロジーズは2026年10月、車載インストルメントクラスタ(メーターパネル)およびディスプレイ用途向けに、新しいマイコン「TRAVEO CYT4EN」を発表した。二輪車を含む幅広い車載アプリケーションなどに向けてコスト効率を追求した製品で、既に提供を開始している。
TRAVEO CYT4ENは外部LPDDR4メモリの活用を前提に設計されており、従来はより複雑なSoC(System on Chip)プラットフォームを必要としていた機能を実現する。高度な2.5Dグラフィックスや3Dシーンレンダリングをサポートし、最大フルHD解像度のディスプレイ駆動や、2つのディスプレイの同時制御が可能だ。これにより、システムの複雑さおよび部品コスト(BOM)を削減できるとする。
開発にあたってはMicron Technologyと協力し、LPDDR4メモリを活用するためにメモリサブシステムを最適化した。市場実績のあるTRAVEO T2Gアーキテクチャをベースとし、オンザフライレンダリングやハードウェアアクセラレーションによるデータ解凍機能を備える。150ミリ秒未満という一貫したブート時間を実現し、複雑なSoCプラットフォームと比較して起動時間を大幅に短縮している。
機能安全では、ISO 26262に基づくASIL-Bまでに対応し、自動車向けサイバーセキュリティ規格ISO 21434に準拠して開発された。独立した電圧ドメインを備え、低消費電力モード時でも通信機能や基本的な処理機能を維持する。
このように、TRAVEO CYT4ENは高い集積度を特徴とするので、コスト効率が高いスマートコックピットを設計できるとする。例えば、システム管理や車載ネットワーク通信向けの追加マイクロコントローラーが不要で、最小6層のPCBによるシンプルな基板設計を実現する。消費電力の最適化によりアクティブ冷却機構も不要になる。
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![「TRAVEO CYT4EN」を用いたスマートコックピットのイメージ[クリックで拡大] 出所:インフィニオン テクノロジーズ](https://image.itmedia.co.jp/edn/articles/2610/21/mm261021_inf01.jpg)