ルネサスがRXマイコンに22nmプロセス/MRAM初採用 性能2倍超:最大600MHz動作の最上位品(2/2 ページ)
ルネサス エレクトロニクスが、独自の32ビットCPUコアを搭載するRXファミリーの最上位マイコン「RX74M」「RX74N」を発売し、量産を開始した。RXファミリーとして初めて22nmプロセスとMRAMを採用。最大600MHzで動作する「RXv3e」コアを搭載し、従来製品に比べて2倍以上の性能を実現した。
欧州CRAやポスト量子暗号を見据えたセキュリティ機能
セキュリティ機能では、欧州のCRA(Cyber Resilience Act:サイバーレジリエンス法)やPQC(Post-Quantum Cryptography:ポスト量子暗号)への対応を見据え、ハードウェアベースの機能を強化した。
RXv3eコアには、新たに「ProtectZone」を搭載。単一チップ内でセキュア領域と非セキュア領域を分離することで、セキュリティ機能を強化する。また、次世代セキュリティIP(Intellectual Property)「RSIP」は従来の「TSIP」と比較して公開鍵暗号機能を拡張したほか、認証付き暗号や、より幅広いハッシュアルゴリズムをサポートする。ルネサスは、これらの機能によってPQCを含む将来のセキュリティ要件を見据えた高度なセキュリティ機能をマイコン単体で実装できるとしている。
ルネサスのEPアドバンストMCU事業部シニアダイレクターである石川義章氏は「産業機器の開発では、高度なリアルタイム性能、多様な産業ネットワーク、強固なセキュリティという3つの要素を同時に実現することが求められている。新製品は、こうした要望を1チップに統合することで、複雑化する産業機器の設計を簡素化し、産業オートメーションの進化を支える」とコメントしている。
低消費電力の300MHz動作製品も用意
ルネサスは今回、最大600MHz動作の高性能品に加え、消費電力が20%以上低減される300MHz動作品も用意する。
新製品の電源電圧範囲は1.62〜3.6V、動作温度範囲は−40〜125℃(接合部温度)。パッケージは176/224/320ピンのLFBGAと、100/144/176ピンのLFQFPをラインアップする。外部Octa Flashからプログラムを直接実行するXiP(eXecute-in-Place)や、プログラム実行時のオンザフライ復号にも対応する。
ソフトウェア開発環境としては、RX、RA、RZファミリーで共通利用できるFSP(Flexible Software Package)をサポート。パートナー企業とも連携し、CodewerkやRT-Labsによるソフトウェア、IARの開発ツール、eForceやZephyr RTOSなどのリアルタイムOSを利用できる環境を整備する。
ルネサスは両製品とさまざまな自社製品を組み合わせたソリューション「ウィニング・コンビネーション」として、磁気浮上式コンベヤーシステムや、スレーブアクチュエーターを内蔵したスマートHVAC制御なども提案している。
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