ネットワークアナライザのポート数を拡張、ローデのスイッチマトリックス:ローデ・シュワルツ R&S ZN-Z84
「R&S ZN-Z84」は、ベクトルネットワークアナライザのポート数を最大24ポートまで拡張可能なスイッチマトリックスである。この装置をベクトルネットワークアナライザに2台接続すれば、最大48ポートまで拡張することが可能となる。
ローデ・シュワルツ・ジャパンは2013年12月、ベクトルネットワークアナライザのポート数を最大24ポートまで拡張可能なスイッチマトリックス「R&S ZN-Z84」を発売した。この装置をベクトルネットワークアナライザに2台接続すれば、最大48ポートまで拡張することが可能となる。端末用スイッチングモジュールや多ポートアンテナ、パワースプリッタといったマルチポートデバイスの評価用途に向ける。
R&S ZN-Z84は、10M〜8.5GHzの周波数範囲をカバーしている。基本モデルは入力ポート数が「2」、出力ポート数が「6」の構成となっているが、出力ポート数を追加して12/18/24ポートに拡張することが可能である。また、同じ出力ポート数の製品群で入力ポート数を「4」に拡張することもできる。
同社のベクトルネットワークアナライザ「R&S ZNB」シリーズと、R&S ZN-Z84を組み合わせることで、R&S ZNBのポート数を6〜24ポートまで拡張することができる。さらに、R&S ZNBの4ポートモデルに、2入力ポート/24出力ポートのR&S ZN-Z84を2台接続すれば、R&S ZNBで最大48ポートの測定を行うことが可能となる。
ベクトルネットワークアナライザ「R&S ZNB」(上部)の4ポートモデルに、2入力ポート/24出力ポートの「R&S ZN-Z84」(下部)を2台接続すれば、R&S ZNBで最大48ポートの測定が可能となる。
R&S ZN-Z84の内部スイッチは、どのポート間でも測定可能なフルクロスパス構造となっており、必要なパラメータをつなぎかえることなしに測定することができる。また、全てのマトリクスに電子式スイッチを採用している。マトリクスの制御はUSBやLAN、あるいは専用インタフェースによるダイレクト接続が可能である。ダイレクト接続にすればスイッチング時間が最大100μsとなり、USBやLAN使用時の約1msに比べて、高速に制御することができる。価格(税抜き)は、基本モデルのR&S ZN-Z84で112万8000円。
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