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高精度・低ドリフトのシャント抵抗を集積した電流センス・アンプ:日本TI INA250
日本テキサス・インスツルメンツが発表した電流センス・アンプ「INA250」は、高精度・低ドリフトのシャント抵抗を集積し、広い温度範囲にわたって高精度で計測可能。コストを最大76%削減し、基板実装面積を最大66%縮小できるという。
日本テキサス・インスツルメンツは2015年7月、高精度・低ドリフトのシャント抵抗を集積し、広い温度範囲にわたって高精度で計測できる電流センス・アンプ「INA250」を発表した。双方向のゼロ・ドリフト電流センス・アンプを集積し、ローサイド(低電圧側)とハイサイド(高電圧側)の両方に実装できる。
INA250は、2mΩのシャント抵抗を内蔵。−40℃〜125℃の温度範囲で0.1%の精度と15ppm/℃の低ドリフト特性を発揮する。アンプのオフセット電流は12.5mA、オフセット温度ドリフトは250μA/℃、ゲイン・ドリフトは30ppm/℃。
コストを最大76%、基板実装面積を最大66%減らす
高精度と低ドリフト特性により、多くのシステムで設計者の較正作業を削減、または不要にする。シャント抵抗を集積したことで、コストを最大76%削減し、基板実装面積を最大66%縮小できるという。
さらに統合パッケージ・テクノロジにより、IC(集積回路)とシャント抵抗の間で最適なケルビ接続が可能になる。電源電流が300μA(最大値)と低いことから、最小限の電源負荷で高精度の計測を可能にしている。
単価は1000個受注時1.4ドル(参考価格)からで、5mm×6.4mmのTSSOPパッケージで供給する。
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