マイコンの汎用I/Oの構造と使い方
Q:マイコンの汎用I/Oの構造、使い方について教えてください。汎用I/Oのレジスタは、1ビットずつ書き込んだり読み出したりするのですか?
A:プログラムでは、8ビットや16ビット単位でデータを書き込んだり読み出したりする方が便利なので、何ビットかをひとまとめにしてレジスタが作られています。同じレジスタでまとめて扱われるI/Oピンを、ポートと呼びます。
例えば、テキサス・インスツルメンツ(TI)の超低消費電力マイコンMSP430™ファミリの最もベーシックな品種MSP430G2553には、P1、P2、P3という3つの8ビットI/Oポートがあります(図1)。
各ポートに、8ビットの出力データレジスタと入力データレジスタがあります。加えて、各ピンの入力/出力を設定するために、8ビットの方向レジスタがあります。その他にも幾つかの制御レジスタがあって、使う前に設定しておくことが必要です。
この例では汎用I/Oは全て8ビットですが、16ビットI/Oポートを持つマイコンもありますし、ポートによっては5ビットや6ビットなど半端なビット数になっているものもあります。大抵の汎用I/Oはビットごとに入出力を切り替えて使えますが、入力専用のポートや出力専用のポートを持つマイコンもあります。
Q:汎用I/Oを使うときに、特に注意すべきことはありますか。
A:一般的な注意点はこうです。まず同じ品種のマイコンでも、パッケージのピン数などの制約により、実際に使うことができる汎用I/Oのピン数が違います。例えば、先ほど例に挙げたMSP430G2553は、20ピン(DIPまたはTSSOP)、28ピン(TSSOP)、32ピン(VQFN)という4種類のパッケージがあり、汎用I/Oのピン数はパッケージごとに変わります(図2)。
重要な注意点がもう1つあります。汎用I/Oピンに他の専用機能を割り当てているマイコンです。専用機能を選択すると、汎用I/Oとしては使えません。MSP430G2553の場合も、16または24本の汎用I/Oは全て他の機能と兼用になっています。実際に汎用I/Oとして使えるピン数は、もっと少なくなってしまう場合があります。
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※MSP430、MSP432はTexas Instruments Incorporatedの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2016年3月31日
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