東芝、ADASの単眼カメラに適した画像認識用LSI:消費電力は従来の50%を見込む
東芝は、先進運転支援システム(ADAS)の単眼カメラに適した画像認識用LSI「TMPV7602XBG」を開発したと発表した。安全運転支援で求められる車周辺の歩行者や標識、信号機などの認識を行い、4種類の特徴量を複合特徴量として処理を行うことで夜間でも高精度な画像認識ができるという。
東芝は2015年2月、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance Systems)の単眼カメラに適した画像認識用LSI「TMPV7602XBG」を開発したと発表した。画像認識用プロセッサ「Visconti4」シリーズの新製品であり、安全運転支援で求められる車周辺の歩行者/車両/車線/標識/信号機などの認識を行う。
回路の構成を最適化し、小型化を実現
同製品は、夜間でも高精度な画像認識を実現できるカラー特徴量パターン認識処理装置「Enhanced CoHOGアクセラレータ」を搭載している。Enhanced CoHOGアクセラレータは、画像特徴量「CoHOG」や色情報を用いた特徴量「Color-CoHOG」など4種類の特徴量を複合特徴量として処理を行う。これにより、夜間や背景と対象物の輝度差が少ないシーンでも高精度な画像認識ができる。
また、ビデオ入力インタフェースを1チャンネルとして回路の構成を最適化し、パッケージサイズを17×17mm、521ピンBGA(0.65mmピッチ)と小型化を実現。これにより、ADASの単眼カメラモジュールを小型化できる。消費電力は、現在開発中であり計測データを収集中としているが、従来製品のVisconti4「TMPV7608XBG」と比較して50%の削減を見込むとした。新たに搭載したパワーマネジメントユニットにより、機能ブロックごとに休止モードへ移行/復帰制御を行えるため、効率よく電源管理ができるという。
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