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Google傘下が主導した無線規格「Thread」とはIoT時代の無線規格を知る【Thread編】(1)(2/3 ページ)

家庭やオフィスに無線メッシュネットワークを形成し、丸ごとインターネットに接続できる低消費無線通信の新規格「Thread」。Threadは、Wi-FiやBluetoothなどの既存の無線規格で実現することが難しいIoTの世界を実現する。今回は入門編として、Threadの基礎を紹介する。

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メッシュネットワーク

 家の隅々までネットワークを行き届かせるには、機器間を網目のように張り巡らせ、通信経路の冗長性や、電波の届かない場所には通信の中継を行うメッシュネットワークが最適である。現在、家庭内ネットワークとしてはWi-Fi、スマートフォンとの接続にはBluetoothが一般的に活用されている。

 しかし、Wi-Fi/Bluetoothのどちらも基本となるネットワーク形態はポイント間通信、あるいは、1点から多点へのスター型通信のため、電波の届きにくい場所への通信ができない。電波が届くようにするには電波強度を強くする必要があるが、消費電流が増えてしまう。Threadでは、図3にトポロジーの例を示す通り、リーダー端末による指定により、REED(ルーター機能搭載のエンドデバイス)端末から選抜されたルーター端末がメッシュネットワークを形成して、通信の堅牢性を向上と、通信範囲の確保を実現している。インターネットとの接続には複数のボーダールーター端末を持つことができ、これらもメッシュネットワークを形成するメンバーとなる。


図3:Threadのトポロジー例 (クリックで拡大) 出典:The Thread Group

ネイティブIP通信

 Threadは、高機能なプロセッサを必要とせず、超低消費電力で短距離通信し、かつ、IP通信を行うように作られたオープンな仕様である。アプリケーション層は、IP通信を基本とするものであれば大抵の場合通信に使用できる。

 例えば、国内のECHONETや、ZigBeeのホームオートメーション(HA)クラスタライブラリなど、既に市場で使われているアプリケーションプロトコルも活用できる。また、AllJoynやOpen Interconnect Consortiumといった新しい規格にも対応する。


Threadで対応できるアプリケーションの例 (クリックで拡大) 出典:The Thread Group

 Wi-FiはIP通信を行うが、一般に消費電力が大きく電池駆動には向かない。BluetoothやZigBeeでは、独自のプロトコルを用いるため、インターネットとの接続箇所でIP通信へのプロトコル変換が必要である。近年、IoTでのセキュリティの重要性は増しており、いったん暗号を解くプロトコル変換はできる限り避けることが望まれる。

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