短期間での開発を可能にする3D TOFカメラ開発キット:東京エレクトロン デバイス
東京エレクトロン デバイスは、高精細/高精度なオリジナル3次元システムを短期間で開発できる、インテリジェント3D TOFカメラ開発キットを発売した。
東京エレクトロン デバイスは2016年4月、高精細/高精度なオリジナル3次元システムを短期間で開発できる、インテリジェント3D TOFカメラ開発キット「TB-7Z-TCDK-GC2」「TB-7Z-TCDK-GC3」を発売した。
TOF方式を採用
今回発売された開発キットは、赤外光が光源から対象物を往復する際にかかる時間で距離を計測するTOF方式を採用。画素ごとに時間を計測するため、複雑な信号処理が不要で、CPUへの負荷を抑えた。従来は、2つのカメラで画像の差異による距離を測量していたが、同キットでは1つのカメラで計測するため、装置の小型化にもつながるという。
また、TOFセンサーモジュールからのデータを制御するモジュールとして、同社の組み込みモジュール「TB-7Z-IAE」を採用している。同モジュールは、ARMコア内蔵のSoCを搭載し、制御部分の書き換えが可能で、ユーザーによるカスタマイズにも対応。これにより、センサーコントローラのユーザーアプリケーションへの最適化が容易になり、これまで期間や投資が必要だった組み込み評価環境の開発が不要になるとしている。
付属のサンプルアプリケーションとSDKを活用すれば、PCベースによる評価環境やホスト処理システムの構築も可能。センサーは、ALL-TOFとRGB-TOFをそろえた。
同開発キットは、FA/車載/物流/セキュリティなどの産業機器分野の視覚システムや、安全装置、監視システムなどへの組み込み開発を行うユーザーを対象とし、2018年度までに1000台以上の出荷を目指すとしている。
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