ニュース
ウェアラブル端末向け小型ワイヤレス給電制御IC:SIIセミコン S-847xシリーズ
エスアイアイ・セミコンダクタは、ウェアラブル端末向けにワイヤレス給電制御IC「S-847x」シリーズを発売した。送電側はUSB 5V電源を使用可能で、受電側は5Vで100mAの受電ができる。
5Vで100mAの受電が可能
エスアイアイ・セミコンダクタは2016年6月、ウェアラブル端末向けに、小型ワイヤレス給電制御IC「S-847x」シリーズを発売した。ラインアップは、受電制御用の「S-8471」「S-8472」「S-8473」と送電制御用の「S-8474」で、スマートウォッチやヘッドセット、活動量計、カード型機器、眼鏡型端末などのワイヤレス給電に活用できる。
S-847xシリーズは、給電に特化した独自の規格を採用し、送電側のS-8474では、USB 5V電源を使用できる。また、受電側のS-8471では、5Vで100mAの受電が可能で、S-8472、S-8473は、リチウムイオン2次電池充電機能を備えた。連続動作、間欠動作モードを備えた送電状態表示機能や、サーミスターによる高温時停止機能も搭載。周辺部品には、汎用のダイオードトランジスタや抵抗などの部品を使用できる。
同シリーズは、ワイヤレス給電の標準規格であるQi、PMAに比べて使用部品点数が少なく、小型のワイヤレス給電システムを容易に構築できる。パッケージは、S-8471が1.8×1.57×0.5mmのSNT-6A、S-8472、S-8473、S-8474が2.46×1.97×0.5mmのSNT-8Aで提供される。小型のため、基板面積の削減が可能。同社の試作では、受電用評価モジュールで10×10mm、送電用評価モジュールで23×23mmを実現したという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電力変換効率最大95%のUSB PD 3.0対応電源IC
ルネサス エレクトロニクスは、USB Power Delivery 3.0に対応した電源IC「RAA230161」を開発した。DC-DCコンバーター部の電力変換効率は最大95%で、各種保護機能を内蔵している。 - 抵抗誤差修正機能を搭載した温度センサーIC
マイクロチップ・テクノロジーは、SMBus対応の温度センサーIC「MCP990X」ファミリーを発表した。抵抗誤差修正機能を搭載し、ICから20インチ離れたダイオード温度を正確に計測できる。 - 車載設計を簡素化する同期整流昇圧コントローラ
インターシルは、2相55V同期整流昇圧コントローラ「ISL78227」と「ISL78229」を発表した。高出力車載機器の設計を簡素化し、より小型で堅牢な設計を可能にするという。 - 東芝、ADASの単眼カメラに適した画像認識用LSI
東芝は、先進運転支援システム(ADAS)の単眼カメラに適した画像認識用LSI「TMPV7602XBG」を開発したと発表した。安全運転支援で求められる車周辺の歩行者や標識、信号機などの認識を行い、4種類の特徴量を複合特徴量として処理を行うことで夜間でも高精度な画像認識ができるという。