300M〜6GHzの周波数に対応したゼロIFI/Q復調器:リニアテクノロジー LTC5586
リニアテクノロジーは、動作周波数範囲300MHz〜6GHzのダイレクトコンバージョンI/Q復調器「LTC5586」を発売した。80dBmのOIP2と60dBcの側波帯抑制で、レシーバー性能を改善する。
イメージ除去比70dBc
リニアテクノロジーは2016年7月、動作周波数範囲300MHz〜6GHzのダイレクト・コンバージョンI/Q復調器「LTC5586」を発売した。真のゼロIF設計により、広帯域RF信号をベースバンドDCや低IF結合に直接復調できる。LTC5586は、広帯域のRF入力ポートを搭載。1つのネットワークを用いるだけで、RF入力ポートを500M〜6GHzで50Ωに整合でき、全LTE帯域と4.5G、5Gの帯域(3.6GHz、5GHz)をカバーする。コンデンサーを追加すれば、300M〜500MHzで動作することも可能だ。
−1dBの平たん性帯域幅は1GHz以上で、メージ除去比は70dBc(3.5GHz)。80dBmの高いOIP2と60dBcの側波帯抑制により、レシーバー性能を改善できる。フロントエンドには、RFスイッチと減衰器を内蔵。減衰器の利得制御範囲は31dBで、制御ステップは1dB。I/Q出力は、100Ωの差動インピーダンスを用いて外部で終端することで、1対の段間フィルターと外部A-Dコンバーターを直接ドライブできる。
また、内蔵のSPIを介して補正を行う調整機能を搭載した。I/Qの振幅と位相バランスが調整できるため、補正が簡単となり、ユーザーは60dBc以上のイメージ除去性能を得ることができる。他に、IIP2、IIP3、HD2(2次高調波歪み)、HD3の性能も最適化でき、レシーバー全体の直線性が改善されるという。
動作温度範囲は−40〜105℃で、5×5mmのプラスチックQFNパッケージで提供される。1000個購入時の参考単価は、7.79米ドルからとなる。
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