バッテリー駆動の無線センサーノード向け開発キット:シリコン・ラボ Thunderboard Sense
シリコン・ラボラトリーズは、バッテリー駆動の無線センサーノードに必要となるハードウェアとソフトウェアを全て搭載した、センサークラウド開発キット「Thunderboard Sense」を発表した。
6基のオンボードセンサーを搭載
シリコン・ラボラトリーズは2016年11月、バッテリー駆動の無線センサーノードに必要となるハードウェアとソフトウェアを全て搭載した、センサークラウド開発キット「Thunderboard Sense(SLTB001A)」を発表した。同社の「Thunderboard開発キット」ファミリーの最新版で、バッテリー駆動型センサーノードのクラウド接続に必要となるセンサー技術や演算処理技術、各種の接続方式を提供するという。
新機能をパッケージ化したThunderboard Senseの「インスピレーションキット」では、オンボードセンサー6基と、マルチプロトコル型クラウド接続用の「Wireless Gecko SoC」、OTA(無線)アップデート用の8Mバイト外部フラッシュメモリ、プログラミングとデバッグを簡略化するオンボード「SEGGER J-Link」が含まれている。導入後、すぐに使用可能なクラウド接続IoTモバイルアプリを同梱し、クラウド上での情報収集やデータ解析に必要となる各種センサーデータをリアルタイムに収集、閲覧が可能だ。
Thunderboard Senseを構成するデバイスの詳細は、以下となる。
- 2.4GHzのオンチップアンテナ付きワイヤレスSoC「EFR32 Mighty Gecko」
- 8ビットのマイクロコントローラー「EFM8 Sleepy Bee」
- 相対湿度/温度センサー「Si7021」
- 指数/環境光センサー「Si1133 UV」
- 気圧センサー「BMP280」
- 屋内大気質ガスセンサー「CCS811」
- 6軸MEMSセンサー「ICM-20648」
- MEMSマイクロコントローラー「SPV1840」
- 高輝度RGB LED
- プログラミングとデバッグを簡素化するオンボード「SEGGER J-Linkデバッガ」
- 仮想COMポートとデバッグ用インタフェースを兼ねたUSB マイクロBコネクター
- エネルギー消費量のプロファイリングと無線ネットワークのデバッグ用ミニSimplicityコネクター
- 外付けブレッドボードの接続を容易にするBreakout仕様20ピン
- 「CR2032」ボタン電池ソケットおよび外部バッテリー用コネクター
基板サイズは30×45mmで、ハードウェア回路図やモバイルアプリ、クラウド型ソフトウェアなどは無償で配布する。同キットにより、ボードをUSBケーブルでノートPCに接続するだけで、Simplicity Studioの各ツールや無償モバイルアプリ、各種のIoTデモが使用でき、すぐに無線センサーノードの開発に着手できるとしている。
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