ニュース
低ジッタで任意の周波数に対応できる水晶発振器:シリコン・ラボ Si54x
シリコン・ラボラトリーズは、最低80フェムト秒の低ジッタ性能を備え、任意の周波数に対応する水晶発振器「Si54x」シリーズを発表した。オプションで、シングル、デュアル、クアッドの出力周波数を切り替え可能な機能を搭載できる。
最低80フェムト秒の低ジッタ性能
シリコン・ラボラトリーズは2017年6月、最低80フェムト秒の低ジッタ性能を備え、任意の周波数に対応する水晶発振器「Si54x」シリーズを発表した。100G、200G、400Gのラインカードやオプティカルモジュール、ハイパースケールデータセンター、ブロードバンド、工業用テストと測定など、要求の厳しいタイミングアプリケーションに対応する。
周波数範囲は200k〜1.5GHzで、オプションでシングル、デュアル、クアッドの出力周波数を切り替え可能な機能を備えた。オンチップ電源安定化機能によって電源のノイズが遮断されるため、データセンターなどの高ノイズ環境でも低ジッタの動作を保証する。また、LVDS、LVPECL、HCSL、CML、CMOS、Dual CMOSなどの一般的な出力形式に対応した。
3.2×5mmのパッケージで提供され、既に量産出荷を開始している。ユニバーサルタイプの評価ボード「Si5xxUC-EVB」の他、「発振器位相ノイズ・ルックアップ・ツール」など、無償のWebベースツールも提供している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 水晶振動子と発振回路の基本
民生用機器、産業用機器といった用途を問わず、電子回路では、クロック信号が重要な役割を果たしている。その信号源として用いられるのが水晶振動子や、同振動子を用いて構成した水晶発振器である。本稿では、この水晶発振器の仕様や使い方について4回にわたって解説する。今回はその第1回目として、水晶発振器のベースとなる水晶振動子について詳しく解説する。 - 3225サイズと7050サイズの高周波マルチモード水晶発振器
日本電波工業は、周波数などの出力仕様や電源電圧をカスタマイズできる高周波マルチモード水晶発振器「NV3225S」「NT7050S」を発表した。 - 消費電流1.3mAの小型MEMS発振器
マイクロチップ・テクノロジーは、MEMS(微小電子機械システム)発振器「DSC6000」ファミリーを発表した。水晶発振器の500倍の耐衝撃性と5倍の耐振動性を備えている。 - 水晶やセラミック発振子を使った発振回路の設計方法は?
マイコンユーザーのさまざまな疑問に対し、マイコンメーカーのエンジニアがお答えしていく本連載。2回目は、実際の開発者の方からよく質問される「水晶やセラミック発振子を使った発振回路の設計方法」についてです。 - 消費電力を低減するプログラマブルジェネレーター
IDTは、水晶振動子や水晶発振器などのタイミングデバイスを不要にするプログラマブルクロックジェネレーター「VersaClock 3S 5P35023/5P35021」を発表した。 - 直流抵抗を約30%低減した電源回路用インダクター
TDKは、低損失で大電流化を実現した電源回路用薄膜インダクター「TFM160808ALCシリーズ」を開発した。新しい金属磁性材料と、独自の薄膜パターン技術を採用したことで、0.47μHの従来品と比較して直流抵抗を約30%低減。2017年1月から量産を開始している。