CCT測定に対応、XYZ三刺激True Colorセンサー:ams TCS3430
amsは、2.41×1.75×1.00mmの小型サイズながら、人間の目の反応に限りなく近い照度やCCT(相関色温度)測定を可能にした、XYZ三刺激True Colorセンサー「TCS3430」を発表した。
業界標準のTrue Color機能を提供
amsは2017年7月、人間の目の反応に限りなく近い照度やCCT(相関色温度)測定を可能にした、XYZ三刺激True Colorセンサー「TCS3430」を発表した。2.41×1.75×1.00mmのICパッケージで供給され、小型のTrue Colorセンサーとしてスマートフォンやタブレット、ノートPCなどのディスプレイ管理、自動ホワイトバランス、カラーマネジメントなどに活用できる。
TCS3430は、CIE1931の標準観測者のXYZスケールに適合する照度や色度のデジタル測定を可能にしている。これにより、人間の平均的光覚を定量化する際の業界標準であるTrue Color機能を備えた。
同製品のフィルターは、X、Y、Zチャンネルに加え、高度な光源検出に用いられる2つの赤外チャンネルを搭載。Yチャンネルの可視光スペクトルのうち、緑部分への反応が照度測定を提供するため、カラーセンサーや周辺光センサーとして利用できる。また、1.8Vの電力供給から駆動し、ホストプロセッサにはI2Cインタフェースを提供する。
同社は、RGBカラーセンサーを同製品に替えることで、色や明るさを周辺環境のCCTレベルに基づいた暖色や寒色白色方向へ調整できるという。他に、ソース入力に基づいて鮮明な画像を提供する高品質なキャリブレーション、プロ仕様の撮影機器に匹敵する写実的で色ゆがみの少ない画像を得られるとしている。
現在サンプルを出荷中で、発注数量は1000ユニット単位となる。評価ボードも提供している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- フットプリント4×1.75mmの光センサーモジュール
amsは2016年8月、カラー(RGB)、照度、近接センサーを組み合わせた光センサーモジュール「TMD3700」を発表した。フットプリントは4.00×1.75mm、外形高さは1.00mmである。 - 高輝度LEDシステムの色精度を高める
高輝度LEDを利用した照明システムの設計では、輝度や色のばらつきに悩まされることがある。そのような場合には、カラーセンサーを用いたフィードバック系を構築することで問題を解決できる。本稿では、色精度の要求される照明システムにおける色の作り方やカラーセンサー利用時の注意点などについて解説する。 - 感度従来比2倍29MピクセルCCDイメージセンサー
オン・セミコンダクターは、29MピクセルのCCDイメージセンサー「KAI-29052」を発表した。500〜1050nmの波長で、同社従来製品の2倍となるイメージング感度を可能としている。 - 光センサーの利用で白色LED の発光強度を制御
白色LEDを駆動する場合、一般的にはインダクターを使用した昇圧型DC-DCコンバーター回路方式を用いる。この方式では、電流検出抵抗にかかる電圧が一定になるように電流制御が行われる。しかし、LEDの発光強度については何らの対処もなされていない。そこで、今回は、光センサーによってLEDの発光強度を計測し、その計測値を制御ループのフィードバック信号として使用することで、LEDの駆動電流を制御し、発光強度を安定化させる回路を紹介する。 - マージンのない電源の危険性
今回は、PFC(力率改善)回路が登場した頃に設計されたと思われるスイッチング電源の修理の模様を紹介する。電源設計において何を最優先すべきかを、あらためて再認識させる故障原因だった――。 - 液晶テレビを低電力化する新たなLED駆動方式
世界規模で省エネ化が迫られる中、テレビも当然ながらエネルギー効率を高めなければならない。低消費電力で高画質な有機ELテレビの登場に期待する声も多いが、液晶テレビのバックライト駆動方式を見直すことで、有機ELテレビと同等の消費電力、画質を低価格で実現できる可能性もある。本稿では、将来のエネルギー効率規制を達成することも見据えて、液晶テレビの消費電力低減を実現する新たなLEDバックライト駆動技術を紹介する。