ニュース
端子台カバーと本体を一体化したEMCフィルター:TDK RSEVシリーズ
TDKは、電源ライン向けの単相用EMCフィルター「RSEV」シリーズを開発した。端子台カバーと本体を一体化し、全てのねじでセルフアップ構造を採用。部品の脱落や紛失を防止する。
最大定格電流6A、10A、16A、20A、30Aの5種を用意
TDKは2017年7月、電源ライン向けの単相用EMCフィルター「RSEV」シリーズを開発したと発表した。端子台カバーと本体を一体化し、全てのねじでセルフアップ構造を採用。部品の脱落や紛失を防止する。
サイズは85×30×39mm、質量150gで、従来の「RSEN」シリーズ(30Aモデル)に比べて体積を約37%、質量を約34%低減した。定格電圧は250Vで、最大定格電流は6A、10A、16A、20A、30Aの5種をそろえた。絶縁抵抗は最小100MΩ、漏洩(ろうえい)電流は最大1mA、直流抵抗は最大6〜110mΩ。−25〜85℃の温度範囲に対応し、ディレーティング開始温度は55℃となる。
安全規格は、UL1283、CSA C22.2 No.8、EN60939-3などに対応。コンピュータや通信、医療、計測分野の機器のAC-DC電源ラインでの使用に適しているという。
2017年8月からTDKラムダが量産出荷を開始し、DINレール取り付け用のアタッチメントも発売する予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- EMC設計、実際はどんなことをやってるの?
今回は、実際にEMC対策部品を使用して、具体的な対策例を解説します。 - 電磁界シミュレーションをEMC対策で生かす
電磁界シミュレーションは、電子機器の開発では必要不可欠なEMC対策において、大きな役割を果たすようになっている。しかし、効率的に電磁界シミュレーションを行うには、開発している機器の状態やシミュレーションの条件を理解した上で、適切なツールを選択する必要がある。本稿では、まず、電磁界シミュレーションを行う際に必要となる基礎知識をまとめた上で、各社解析ツールの動向や注意すべき事柄などを紹介する。 - EMC規格に適合した車載用電源回路
- 1005サイズのEMIフィルター、定格電流を3.5倍に
TDKは2017年3月7日、LC複合型のEMIフィルター「MEM1005PP」シリーズを発表した。従来品と比べて実装面積を約61%削減、定格電流は3.5倍の350Aを実現したのが特長という。 - 音質劣化ゼロのオーディオ線用ノイズフィルター
TDKは2016年5月11日、オーディオラインでの使用に特化したノイズ除去フィルター「MAF1608G」を発表した。オーディオラインに挿入しても、音声信号歪みをほとんど発生させず、高音質を維持できる。 - 超小型、車載Ethernet用コモンモードフィルター
TDKが、業界最小サイズの車載Ethernet用コモンモードフィルター「ACT1210Lシリーズ」を発表した。同製品は耐熱性を高めるため、金属端子を採用している。