GNSS受信機の性能を自動的に検証できるソリューション:ローデ・シュワルツ GNSS自動化テスト
ローデ・シュワルツ・ジャパンが「GNSSパフォーマンステストソリューション」を発表した。標準準拠の性能テストによる認定が必要な、eCallモジュールに組み込むGNSS受信機の性能を自動的に検証できる。
完全自動化されたGNSS性能テストが可能
ローデ・シュワルツ・ジャパンは2018年2月、eCallモジュールに組み込むGNSS受信機の性能を検証できる「GNSSパフォーマンステストソリューション」を発表した。価格は147万6000円(税別)からで、初年度の販売目標を30台としている。
2018年4月から、EU内で販売する自動車には、標準準拠の性能テストで認定を受けたeCallモジュールの装備が必要となる。また、eCallモジュールに組み込むGNSS受信機は、GPSやガリレオからの信号により車両の位置を決定するが、その位置の精度や他の性能パラメーターが一定の限界内にあることを確認するため、EU2017/79、Annex VI、UNECE 2016/07の仕様に準拠したテストが必要となる。
同ソリューションは、「R&S SMBV100A」ベクトル信号発生器と自動化テストソリューションで構成。GNSS受信機の性能を標準に準拠しつつ、自動的に検証できる。
R&S SMBV100Aは、新しいオプションの「R&S SMBV-K361」と「R&S CMWrunシーケンサーソフトウェア」を組み合わせたもので、EU2017/79、Annex VI、UNECE 2016/07の仕様に準拠したeCallモジュールの完全自動化GNSS性能テストに適している。
同ソリューションを使用することで、これらのテストが自動的に構成され、スケジュールの設定や実行が可能になる。その結果、開発者はeCallモジュール認定プロセスの簡素化、迅速化を図れる。
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