1台5役が可能な多機能汎用オシロスコープ:テレダイン WaveSurfer 3000zシリーズ
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、多機能汎用オシロスコープ「WaveSurfer 3000z」シリーズを発表した。従来シリーズから帯域レンジを上下に拡張し、パワーデバイス解析オプションにも対応。多様なオプションの搭載により、1台5役の働きをする。
マルチインスツルメンツ機能が搭載でき、1台5役に
テレダイン・レクロイ・ジャパンは2018年4月、帯域レンジを上下に拡張し、パワーデバイス解析オプションにも対応した汎用オシロスコープ「WaveSurfer 3000z」シリーズを発表した。価格は、エントリーモデルである帯域100MHzの「WaveSurfer 3014z」が50万円、ハイエンドモデルである同1GHzの「WaveSurfer 3104z」が155万円となっている(いずれも税別)。
WaveSurfer 3000zシリーズは、従来シリーズの多彩なデバッグ解析ツールや10.1型静電式タッチパネルなどを継承しつつ、プロセッサにAM5728 Sitaraを採用し、メモリを2Gバイトに拡張するなど、機能をより強化した。さらに、波形データや測定条件、画面表示、レポートなどをボタン1つで管理、作成するLabnoteBook機能を標準搭載する。
また、今回新たに100MHzと1GHzモデルを追加。これにより、汎用デバッグから高速シリアル通信試験、高周波信号解析まで、より幅広い分野で測定できる。
同シリーズは、オシロスコープの機能に加えて、多様なオプションが搭載可能だ。最大25MHzの信号が作成できる「ファンクションジェネレータオプション」、ミックスドシグナル解析をサポートする「ロジック解析オプション」、4桁の電圧と5桁の周波数が測定できる「デジタルボルトメータオプション」、プロトコル情報のカラーコード化や表形式での表示ができる「プロトコルアナライザオプション」を搭載することで、1台5役の働きができる。
他に、パワーデバイス解析オプションを補強するアクティブプローブインタフェースを実装。パワーエレクトロニクスのデバッグや検証が可能なパワーアプリケーション向け光絶縁プローブ「HVFO103」、電源レールプローブ「RP4030」、高感度電流プローブ「CP3xA」、高圧差動プローブ「HVD3000」「3000A」が使用できる。
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