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大電流化、高速化対応のAC-DCカレントセンサー:日置電機 CT6875、CT6876
日置電機は、大電流化、高速化に対応するAC-DCカレントセンサー「CT6875」「CT6876」を発売した。高精度、広帯域など、電流センサーに求められる要求仕様に対応できるよう、従来製品から大幅に性能が向上している。
日置電機は2018年12月、大電流化、高速化に対応するAC-DCカレントセンサー「CT6875」「CT6876」を発売した。価格は定格電流や出力ケーブル長によって異なり、15万円から22万円となっている(税別)。
従来製品にも500A以上の大電流製品はあるが、CT6875は500A、CT6876は1000Aと定格電流が大きいだけでなく、高精度、広帯域など、電流センサーに求められる要求仕様に対応できるよう、従来製品から大幅に性能が向上している。
周波数帯域が拡大し、耐ノイズ性も向上
それぞれの従来製品と比較して、周波数帯域がCT6875は20倍の2MHz、CT6876は75倍の1.5MHzに拡大。さらに、シールドを強化することで、高い周波数帯域でもノイズの影響を抑えた電流計測が可能になった。大電流化や高速化が進むEV(電気自動車)やHEV(ハイブリッド自動車)に搭載するインバーター効率などを、より正確に測定できる。
主な用途として、EV、HEV搭載インバーターやバッテリーの評価、太陽光発電用パワーコンディショナーの評価や設計、研究機関でのパワーエレクトロニクス研究を想定している。
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