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メモリレコーダーの用途例と校正メモリレコーダーの基礎知識(3)(2/4 ページ)

メカトロ機器、電力設備、機械、材料、バイオなど幅広い分野で波形観測に使われる「メモリレコーダー」の基礎知識を紹介する連載第3回。最終回となる今回は、メモリレコーダーの用途例や構成について説明します。

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IH調理器の低周波磁界測定

 IH調理機器は、加熱周波数帯(20〜90kHz)が使用されている。加熱コイルにこの周波数の電流が印加され、コイルの上に置かれた鍋などが加熱される仕組みになっている。外部に交流磁界が漏れると人体への健康影響があるため、国際規格(ICNIRP)で漏えい磁界の上限値が定められている。

 磁界測定器とメモリレコーダーを組み合わせることによって、IH調理器から漏えいする磁化のレベルを測定できる。磁界測定器からは、3軸(x、y、z)の出力をメモリレコーダーのFFTで周波数解析できる。また、合成実効値出力を用いると、長時間の変動を観測できる。


図3:IH調理器の低周波磁界測定

ギアモーターの潤滑油劣化診断

 ギアモーターには、動きを滑らかにするためにギアボックスの内部に潤滑油が入っている。潤滑油はモーターの使用に伴って劣化するため、交換が必要になる。生産ラインでは、突然のギアモーターの故障は生産に影響を及ぼすため、故障前に異常を見つけることが必要になる。

 ギアの動きが滑らかでないとモーターに負荷が掛かるため、電流波形から異常な状態であることを検出できる。


図4:ギアモーターの潤滑油劣化診断

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