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アルミ電解コンデンサー(5)―― 取り扱う上での注意点中堅技術者に贈る電子部品“徹底”活用講座(38)(2/2 ページ)

アルミ電解コンデンサーを使う上での注意点や取り扱いなどについて説明をします。

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EIAJ RCR-2367B(JEITA)にみる電解コンデンサーの注意点

 ドライアップ寿命の説明の前に取り扱いなどの注意事項について筆者の経験やJEITAの資料を基に説明します。多くの注意事項がありますが電子部品を的確に使用する前提条件と言えるような基本的な事項がほとんどですので設計基準に盛り込むのは難しくありません。
 なお、取り付けピッチ不整合や落下品などの扱いなど電子部品共通の取り扱いは除いています。


※ハロゲン元素とは周期律表の17属に属するF(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)、I(ヨウ素)などを指し、最外殻に当る各p軌道に電子が5個しか充填されておらず電子を1個借用して安定殻になる性質を持っています。つまり、1価のーイオンになりやすい強い酸化剤です。
*1 酸性ガス:硫化水素、亜硫酸、亜硝酸、フッ素、塩素、臭素、臭化メチルなど
*2 塩基性ガス:アンモニアなど

 基板洗浄の工程は注意点が多く、日々の管理が重要です。ヘタな基板洗浄は汚染を広げることにつながりますので洗浄機器メーカー、洗浄薬品メーカー、使用部品の全メーカーの条件を突き合わし、それぞれを満たすようにしてください。

 今回はコンデンサーを使う上でのディレーティングや取り扱いの注意事項について説明しました。

 電解コンデンサーを使う上で避けられないドライアップ寿命についてはまだ説明していませんので次回に取り上げて説明したいと思います。


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執筆者プロフィール

加藤 博二(かとう ひろじ)

1951年生まれ。1972年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、電子部品の市場品質担当を経た後、電源装置の開発・設計業務を担当。1979年からSPICEを独力で習得し、後日その経験を生かして、SPICE、有限要素法、熱流体解析ツールなどの数値解析ツールを活用した電源装置の設計手法の開発・導入に従事した。現在は、CAEコンサルタントSifoenのプロジェクト代表として、NPO法人「CAE懇話会」の解析塾のSPICEコースを担当するとともに、Webサイト「Sifoen」において、在職中の経験を基に、電子部品の構造とその使用方法、SPICE用モデルのモデリング手法、電源装置の設計手法、熱設計入門、有限要素法のキーポイントなどを、“分かって設計する”シリーズとして公開している。


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