ニュース
600V耐圧の小型インテリジェントパワーデバイス:東芝 TPD4162F
東芝デバイス&ストレージは、600V耐圧の小型インテリジェントパワーデバイス「TPD4162F」を発売した。高耐圧SOIプロセスの採用により、電力損失を従来品から10%低減。機器の変換効率向上に貢献する。
東芝デバイス&ストレージは2020年5月、600V耐圧のインテリジェントパワーデバイス「TPD4162F」を発売した。
TPD4162Fは、PWM回路、三相分配回路、レベルシフト型ハイサイドドライバ、ローサイドドライバなどの制御回路を搭載し、出力部にはIGBTとFRD(ファストリカバリーダイオード)を備える。このため、外付けのPWMコントローラーICがなくても、ホールセンサーあるいはホールICから直接ブラシレスDCモーターを矩形波駆動できる。
電力損失を10%低減し、機器の変換効率を向上
絶対最大定格は、電源電圧が600V、出力電流が0.7A。動作電源電圧は最大450V、出力飽和電圧は0.5Aで2.0V、FRD順方向電圧は0.5Aで1.5Vとなっている。
保護機能として、電流制限のほか、過電流、過熱、減電圧の保護回路を内蔵する。高耐圧SOIプロセスの採用により、従来品の「TPD4152F」と比べて電力損失を10%低減。機器の変換効率向上に貢献する。
小型面実装タイプのHSSOP31パッケージで提供する。サイズは17.5×11.93×2.2mm。主な用途として、エアコンや空気清浄機、換気扇、シーリングファン、ポンプなど家電機器のモーター駆動での利用を見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 車載ECU用MOSFETゲートドライバスイッチIPD
東芝デバイス&ストレージは、車載ECU用のMOSFETゲートドライバスイッチIPD「TPD7107F」の販売を開始した。昇圧回路を内蔵し、多数の保護機能、診断機能を備える。AEC-Q100適合品で、車載機器用途に適している。 - 最新プロセス採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、最新世代プロセスを採用した80V耐圧NチャネルパワーMOSFET「U-MOS X-H」シリーズを発売した。「TPH2R408QM」「TPN19008QM」の2種を用意する。同社の従来品と比較して、ドレインソース間オン抵抗を約40%低減した。 - パワーデバイス向けプリドライブ用フォトカプラ
東芝デバイス&ストレージは、保護機能を搭載した中大電流IGBTとMOSFETプリドライブ用フォトカプラ「TLP5231」の量産出荷を開始した。産業用インバーターや太陽光発電用パワーコンディショナーなどの用途を見込む。 - 低オン抵抗の100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、48V系車載用途向けの100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XK1R9F10QB」を発売した。低オン抵抗でスイッチングノイズも少ない。既に量産出荷を開始している。 - 産業用PLC向け小型高速通信用フォトカプラ
東芝デバイス&ストレージは、産業用PLC向け小型高速通信用フォトカプラ「TLP2363」の出荷を開始した。同フォトカプラに適切な電流制限用抵抗を追加することで、IEC 61131-2タイプ1に準拠した24Vデジタル入力に対応できる。 - 48V系車載用100V耐圧NチャネルパワーMOSFET
東芝デバイス&ストレージは、48V系車載用途向けの100V耐圧NチャンネルパワーMOSFET「XPH4R10ANB」「XPH6R30ANB」を発売した。ウェッタブルフランク構造のSOP Advanceパッケージを採用しており、基板実装状態の自動外観検査が可能だ。