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LEDの特性(2)LEDストリングの接続DC-DCコンバーター活用講座(36)(2/4 ページ)

前回に引き続きLEDの特性に関して説明していきます。今回は、LEDストリングの接続について解説します。

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LEDストリングの並列接続

 3個のLEDからなる1つのストリングに350mAのドライバを使用:


図1:利点:正確なLED電流、フェイルセーフ機能/欠点:ドライバ当たりのLED数が少ない

 6個のLEDからなる2つのストリングに700mAドライバを使用:


図2:利点:1つのドライバ当たりのLED数が2倍/欠点:フェイルセーフ機能なし。ストリングに流れる電流のバランスが取れない

 9個のLEDからなる3つのストリングに1050mAドライバを使用:


図3:利点:1つのドライバ当たりのLED数が3倍/欠点:フェイルセーフ機能なし。ストリングに流れる電流のバランスが取れない

 LEDをドライブする上で最も安全かつ確実な方法は、LEDドライバに1つのLEDストリングを接続することです。いずれかのLEDが断線故障を起こすと、残りのLEDへの電流が遮断されます。短絡故障の場合、残りのLEDに流れる電流は変わりません。

 1つのLEDドライバで複数ストリングをドライブする方法は、より多くのLEDをドライブできるという利点がありますが、どれか1つのLEDが故障した場合は危険です。2ストリングを並列にした時にいずれかのLEDが断線故障すると、残りのLEDストリングに700mAの定流が流れ、それらも極短時間で故障してしまいます。3ストリングを並列にした場合にいずれかのLEDが断線故障すると、残り2つのLEDストリングに合計1Aのドライブ電流が流れます。

 これは1ストリング当たり500mAですから、どちらのストリングも過負荷状態になります。恐らくこれらのLEDは、LEDのヒートシンクの状態に応じてこの電流にある程度の時間耐えるでしょうが、最終的には過電流によって別のLEDが故障を起こし、その時点で残り1つのストリングに1Aの電流全てが流れ込み、そのストリングもほぼ瞬時に故障してしまいます。

 どれか1つのLEDが短絡故障を起こすと、他のストリングに流れる電流と、その故障ストリングに流れる大部分の電流のバランスが極めて悪くなります。このため1つのストリングが故障した場合、最終的には上に述べた場合同様、残りのストリングにも破滅的なドミノ効果をもたらす結果となります。

 高出力LEDは使用時の信頼性が非常に高いので、上に述べたような故障はめったに起こりません。従って、多くのLED照明設計者は、便利でコストを節約できるという利点を採用して1つのドライバから複数ストリングをドライブし、1つのLEDが故障した場合は複数のLEDが故障するというリスクを受け入れています。

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