電源と通信インタフェースを統合したマルチハーフブリッジMOSFETドライバ:インフィニオン TLE956xシリーズ
インフィニオン テクノロジーズは、車載用小型電気モーター制御システム向けのモーターシステムIC「TLE956x」シリーズを発表した。電源と通信インタフェースを統合した「世界初」(同社)のマルチハーフブリッジMOSFETドライバとなる。
インフィニオン テクノロジーズは2020年7月、車載用小型電気モーター制御システム向けのモーターシステムIC「TLE956x」シリーズを発表した。DCおよびブラシレスDCモーターに対応し、電源と通信インタフェースを統合した「世界初」(同社)のマルチハーフブリッジMOSFETドライバとなる。
ハーフブリッジドライバを最大4つ搭載
外付けNチャンネルMOSFET用のハーフブリッジドライバを最大4つ搭載。独自のアダプティブMOSFET制御により、電磁ノイズを改善し、スイッチング損失を低減する。この制御アルゴリズムでゲート電流を自動調整し、システム内のMOSFETパラメーターのばらつきを補正する。最大4つのハイサイドスイッチも備える。
内蔵のリニア電圧レギュレーターは、5Vで最大250mAを供給する。通信用インタフェースとして、パーシャルネットワークに対応したISO11898-2:2016準拠の5Mビット/秒のCAN-FDトランシーバー、またはLIN2.2A、ISO17987-4およびSAE J2602に準拠したLINトランシーバーを搭載している。
基板スペースを従来の半分に縮小し、7×7mmのVQFN-48パッケージで提供する。ラインアップは7種類で、現在はデバイス開発用のサンプルが入手可能。量産開始は2020年第4四半期を予定する。車載用パワーリフトゲート、サンルーフ、電動シートの調整、燃料ポンプなどでの利用を見込む。
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