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交流インピーダンス測定の目的や原理LCRメーターの基礎知識(1)(3/6 ページ)

日常生活ではあまり気付かないが、交流インピーダンス測定はさまざまなところで行われている。今回の解説記事では、主に数メガヘルツまでの低周波の交流インピーダンスを測るLCRメーターについて解説する。

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実際の抵抗、コンデンサー、インダクターの特性

 実際の電子部品では配線インダクタンス、配線抵抗、浮遊容量、絶縁抵抗などの影響を受けるため理想的な抵抗、コンデンサー、インダクターとは異なる特性を示す。

 実際の抵抗、コンデンサー、インダクターに交流を印加したときの特性は周波数によって異なってくる。市販されている電子部品の仕様書には周波数特性が掲載されているので、電子機器を設計する場合は確認する必要がある。


図4:実際の抵抗、コンデンサー、インダクターの特性

 電子部品のインピーダンス|Z|によって特性が異なり、電子部品の内部状態を示す等価回路として並列モデルを選択するか、直列モデルを選択するかが変わってくる。おおよその目安は下図の通りである。


図5:実際の電子部品の等価回路モデルの選択 出典:Challenges and solutions for Impedance measurements(キーサイト・テクノロジー)

 LCRメーターでは、等価回路モデルを初期設定するようになっている。製品によっては、等価回路の設定を測定したインピーダンスから自動的に切り替える仕組みが付いているものがある。LCRメーターの表示は、測定されたインピーダンスから等価回路モデルのパラメーターに換算して容量値やインダクタンス値を表示するようになっている。

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