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交流インピーダンス測定の目的や原理LCRメーターの基礎知識(1)(4/6 ページ)

日常生活ではあまり気付かないが、交流インピーダンス測定はさまざまなところで行われている。今回の解説記事では、主に数メガヘルツまでの低周波の交流インピーダンスを測るLCRメーターについて解説する。

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交流インピーダンスの測定の原理

 交流インピーダンスは、発振器によって得られる交流信号を測定対象に印加して、電流と電圧の大きさと位相差を測ることによって得られる。歴史的に古い測定方法では厳密に位相の影響を考慮しない場合もあった。


図6:交流インピーダンスの測定の基本原理

ブリッジ法

 精密に直流抵抗を測定する方法として使われていたブリッジを、交流に応用したものである。下図の交流ブリッジでは、点線で囲まれた部分が測定対象にあたる。


図7:典型的な交流ブリッジ 出典:A NEW UNIVERSAL IMPEDANCE BRIDGE WITH SIMPLIFIED, SEMI-AUTOMATIC TUNING(HEWLETT-PACKARD JOURNAL 1966年9月号)

 直流では浮遊容量や配線インダクタンスの影響はあまり考慮する必要はなかったが、交流ではこれらの影響が測定誤差となる。このためさまざま方式の交流ブリッジが登場した。


図8:実際に使われていた交流ブリッジ(横河電機製作所) 出典:万能ブリッジ(BV-Z-13A型)(俣野弥造 横河技報 1961年8月)

 交流ブリッジは構造が単純であるが、操作に熟練が必要なため、LCRメーターの登場によって使われることは非常に少なくなった。しかし、学校教育では交流インピーダンス測定の原理の基本を知るために、現在でも授業で使われることがある。

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