USB4接続向けの双方向ESD保護ダイオード:Nexperia PESD5V0R1BxSF
Nexperiaは、USB4標準インタフェース向けの双方向ESD保護ダイオード「PESD5V0R1BxSF」を発表した。最高40Gビット/秒のUSB4に対応するノートPCや周辺機器、スマートフォンなどポータブル電子機器での利用を見込む。
Nexperiaは2021年10月、USB4標準インタフェース向けの双方向静電放電(ESD)保護ダイオード「PESD5V0R1BxSF」を発表した。クランプ電圧と静電容量を抑え、挿入損失と反射損失を低減している。最高伝送速度が2×20Gビット/秒のUSB4規格に対応するノートPCや周辺機器、スマートフォンなどポータブル電子機器での利用を見込む。
挿入損失と反射損失を抑えた設計
新製品は、「PESD5V0R1BDSF」「PESD5V0R1BCSF」の2製品。独自の「TrEOS技術」とアクティブシリコン制御整流を採用し、挿入および反射損失特性を高めることで、USB4データライン向けに高品質の信号を提供できる。
PESD5V0R1BDSFは低クランプ向けに最適化し、10GHz時の挿入損失は−0.28dB、反射損失は−19dB、ダイオード容量は0.1pFとする。PESD5V0R1BCSFは、RF性能向けに最適化し、10GHz時の挿入損失は−0.25dB、反射損失は−19.4dB、ダイオード容量は0.085pF。定格電圧VRWM(ピーク逆動作電圧)は5Vだ。
USB4のほか、USB3.2、Thunderbolt4およびHDMI2.1データラインに対応し、USB Type-Cとの下位互換性も備える。大きさは0.6×0.3×0.3mmで、反射損失を最適化したはんだパッドを備え、DSN0603-2(SOD962-2)リードレスパッケージで提供する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BiAsシングルラインESD保護ダイオード
ビシェイ・インターテクノロジーは、BiAsシングルラインESD保護ダイオード「VCUT0714BHD1」を発表した。負荷容量およびリーク電流を抑え、データラインを過渡電圧信号から保護する。 - ピークパルス電流14〜80AのTVSダイオード
東芝デバイス&ストレージは、ピークパルス電流が従来比32倍向上したTVSダイオード(ESD保護ダイオード)「DF2SxxP2」シリーズ6種を発売した。ダイナミック抵抗は0.08〜0.13で、ピークパルス電流は14〜80A、静電気耐量は±30kV。 - 5G、48Vサーバに適した特定用途向けMOSFET
Nexperiaは、特定用途向けMOSFET(ASFET)として、80V耐圧の「PSMN4R2-80YSE」と100V耐圧の「PSMN4R8-100YSE」を発表した。同社の前世代品と比較して、安全動作領域を166%拡大した。 - 低オン抵抗、高電力密度の40V MOSFET
Nexperiaは、40VパワーMOSFETの新製品として、車載向けの「BUK7S0R5-40H」と産業機器向けの「PSMNR55-40SSH」を発表した。オン抵抗が0.55mΩと低く、電力密度も向上している。 - 定格40Vの車載向けハーフブリッジMOSFET
ネクスペリアは、定格40Vの車載向けハーフブリッジMOSFET「BUK7V4R2-40H」「BUK9V13-40H」を発表した。MOSFET間を内部クリップ接続することで、寄生インダクタンスを60%低減し、基板上の配線も不要なため、実装面積を30%削減できる。 - 効率と熱安定性を兼ね備えた車載向けSiGe整流器
Nexperiaは、ショットキーダイオードの高効率性とファストリカバリーダイオードの熱安定性を兼ね備えた、SiGe整流器を発表した。AEC-Q101に準拠し、自動車をはじめとする高温アプリケーションに適している。