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5G、48Vサーバに適した特定用途向けMOSFET:Nexperia PSMN4R2-80YSE、PSMN4R8-100YSE
Nexperiaは、特定用途向けMOSFET(ASFET)として、80V耐圧の「PSMN4R2-80YSE」と100V耐圧の「PSMN4R8-100YSE」を発表した。同社の前世代品と比較して、安全動作領域を166%拡大した。
Nexperiaは2021年8月、特定用途向けMOSFET(ASFET)として、80V耐圧の「PSMN4R2-80YSE」と100V耐圧の「PSMN4R8-100YSE」を発表した。電子ヒューズやバッテリーの保護を要する5G(第5世代移動通信)システム、48Vサーバ環境、産業機器のホットスワップ、ソフトスタート用途に適する。
安全動作領域を166%拡大
ASFETは、特定の設計用途に最適化した、新しいタイプのMOSFETとなる。両製品は、同社のシリコン技術と銅クリップパッケージ構造を組み合わせ、安全動作領域(SOA)性能を強化。同社の前世代品と比較して、50V時にSOAが166%拡大している。データシートには、125℃のSOA特性が含まれる。
パッケージには、Power-SO8互換の「LFPAK56E」を採用した。同パッケージは内部銅クリップ構造となっており、放熱および電気特性の向上につながる。サイズは5×6×1.1mmで、D2PAK品と比較してPCBフットプリントを80%、デバイスの高さを75%低減した。
最大接合部温度は175℃で、通信および産業用途向け規格「IPC9592」に準拠する。オン抵抗は、PSMN4R2-80YSEが4.2mΩ、PSMN4R8-100YSEが4.8mΩとなる。
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