5G Massive MIMO設備向けプリドライバとRX FEM:NXP BTS6302U、BTS 6201U、BTS7203、BTS7205
NXPセミコンダクターズは、5G要素技術のMassive MIMO設備の消費電力とシステムコストを低減するプリドライバ「BTS6302U」「BTS 6201U」と、デュアルチャンネル受信フロントエンドモジュール「BTS7203」「BTS7205」を発表した。
NXPセミコンダクターズは2021年11月、5G(第5世代移動通信)要素技術のMassive MIMO設備向けに、プリドライバ「BTS6302U」「BTS 6201U」と、デュアルチャンネル受信(RX)フロントエンドモジュール(FEM)「BTS7203」「BTS7205」を発表した。
低消費電力でキャリアとOEMのシステムコスト低減に貢献
BTS6302U、BTS 6201Uは、5G Massive MIMOに最適化された、広帯域で線形性の高いプリドライバ。BTS6302Uは2.3G〜5GHz、BTS6201Uは2.3G〜4.2GHzで動作する。静止電流は、BTS6302Uが68mA、BTS6201Uが78mAだ。大きさ3×3×0.85mmの16端子リードレスパッケージで提供する。バラン内蔵で外部部品と設計を簡略化し、総システムコストの低減に貢献する。
BTS7203、BTS7205は、可変ゲイン制御機能を持つLNAを内蔵した2つの独立した受信チャンネルを備える。2.3G〜2.7GHzまたは3.3G〜4.2GHzに対応する製品をラインアップし、各チャンネルの消費電力は150mWまたは170mW。大きさ5×5×0.85mmの32ピンリードフレームパッケージで提供する。
5G Massive MIMO設備では32個または64個の送受信チャンネルを必要とするため、追加チャンネルのニーズに応える。併せて、キャリアやOEMメーカーの消費電力と運用コストの低減に貢献する。
いずれもリファレンスボード「RapidRF」シリーズと互換性があり、5G開発サイクルと製品開発期間の短縮が期待される。
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