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従来比1.4倍先を検知可能なADAS用レーダーセンサー:日本TI AWR2944
日本テキサス・インスツルメンツは、ADAS向けのレーダーセンサー「AWR2944」を発表した。77GHzで4つのトランスミッターを搭載しており、より確実に複数の障害物を検出して衝突を回避する。
日本テキサス・インスツルメンツは2022年2月、ADAS(先進運転支援システム)向けに、77GHzのレーダーセンサー「AWR2944」を発表した。1000個購入時の参考単価は23.95米ドル(約2770円)。同社Webサイトを介し、日本円でも購入できる。
他のレーダーセンサーと比較して、約30%小型化した。4つのトランスミッターを搭載しており、より確実に複数の障害物を検出して衝突を回避する。また、死角のモニタリングやコーナリングのナビゲーションといった機能を強化できる。
DDMAベースの信号処理を採用
DDMA(ドップラー分割多重アクセス)ベースの信号処理を用いた独自のハードウェアを採用。従来より40%離れた距離から接近する自動車を検知できる。
AWR2944用の評価基板「AWR2944EVM」も併せて提供しており、価格は549米ドル(約6万3400円)。
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