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次世代車載内装UI向けの静電フィルムセンサー:日本航空電子工業 フィルムセンサー
日本航空電子工業は、次世代車載内装のUIに適したフィルムセンサーを開発した。静電センサー1枚に非接触センサー、タッチセンサー、感圧センサーを統合している。機能とデザイン性に優れた次世代UIを可能にする。
日本航空電子工業は2022年8月、次世代車載内装のUIに適したフィルムセンサーを開発した。静電センサー1枚に非接触センサー、タッチセンサー、感圧センサーを統合している。自動車市場だけでなく、産業機器やスマートホーム市場への展開も見据える。
非接触センサーやタッチセンサー、感圧センサーを1枚に統合
開発したフィルムセンサーは、独自の静電センサー技術と印刷技術を活用し、1枚でジェスチャー、軽タッチ、押し込み操作ができる。センサーパターンにメタルメッシュを採用することで、近接検出範囲は約150mm、ジェスチャー操作範囲は約100mmとした。高感度かつ軽快なタッチ操作や、無段階の圧力検知が可能だ。
静電センサーのみで構成するため、内装機器の開発も自由度が高い。独自の印刷技術により、車内のアームレストやドアトリムなど、さまざまな形状や設置場所に対応する。
ステルス印刷パネルと組み合わせることで、ジェスチャー操作時でも、必要に応じてパネル上にスイッチ画面が現れ、タッチ操作できるなど、機能とデザイン性に優れた次世代UIを可能にする。
同センサーは、印刷や貼り合わせの技術と、適切な素材との融合により、新たなユーザーインタフェースソリューションを生み出す、同社のコア技術「FLEXCONVERT」の1つだ。今後も、同技術を活用して、タッチパネルの大型化や外観性向上、形状の多様化などを進める。
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