ビジュアルクラウド向けデータセンターGPU:インテル Flexシリーズ
インテルは、データセンターGPU「Flex」シリーズを発表した。メディア配信、クラウドゲーミング、AI、メタバースなどのビジュアルクラウドに適する。少ないサーバで多くのユーザーをサポートし、TCO削減に貢献する。
インテルは2022年8月、データセンターGPU「Flex(開発コード名:Arctic Sound-M)」シリーズを発表した。メディア配信、クラウドゲーミング、AI(人工知能)、メタバースなどビジュアルクラウドに適する。少ないサーバで多くのユーザーをサポート可能で、TCO(総保有コスト)の削減にも貢献する。
Flexシリーズ「140GPU」、Flexシリーズ「170GPU」をラインアップし、メディア処理およびメディア配信の機能と、Androidクラウドゲーミング機能から提供する予定だ。同GPU搭載システムは、Dell Technologies、HPE、H3C、Inspur、Lenovo、Supermicroなどから入手できる。
最大68ストリームの同時クラウドゲーミングが可能
FlexシリーズGPUは、同社のアーキテクチャ「Xe-HPG」を採用し、ハードウェアベースのAV1エンコーダーを搭載している。
メディア処理およびメディア配信へ対応すべく、ビデオ会議、ストリーミング、ソーシャルメディアなどの動画を処理するため、データセンターが求める最大ストリーム密度に焦点を当てている。競合品と比べて消費電力を半分に抑えつつ、メディアトランスコードスループットは5倍、デコードスループットは2倍に達する。
Androidクラウドゲーミング対応としては、720p30においてFlexシリーズ170GPU1枚で最大68ストリーム、Flexシリーズ140GPU1枚で最大46ストリームの同時ゲームストリーミングを提供する。Google Play内にある約90タイトルのAndroidゲームで検証済みだ。
併せて開発者は、「oneAPI」「OpenVINO」ツールキットをはじめ、ビジュアルクラウドワークロード向けのソフトウェアスタックを利用可能だ。
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