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温度測定と仕様の見方、導通/ダイオード試験と容量測定初めて使うデジタルマルチメーター(4)(6/7 ページ)

デジタルマルチメーターの基礎的な使い方について解説する本連載。今回は温度測定と仕様の見方および導通/ダイオード試験と容量測定について説明する。

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コンデンサーの容量を測定するための結線

 34461Aは、コンデンサー(英語ではCapacitor[キャパシター])の容量を簡易的に測定できる機能を持っている。34461Aの前のモデルである34401Aでは、コンデンサーの容量を測定する機能はない。また、34461Aが発売されたときには、この機能はまだ搭載されていなかった。

 理想的なコンデンサーは、既知電流を印加したときの充放電の応答を見れば容量を知ることができる。ただし、劣化した電解コンデンサーなどでは、等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が大きいため正確な容量測定はできない。

 コンデンサーの容量を測定する場合の結線は下図の通りである。


図13:34461Aでコンデンサーの容量を測定する場合の結線[クリックで拡大]

34461Aの容量測定の仕様表現

 34461Aの容量測定の仕様は、標準コンデンサーを基準に定められている。キーサイト・テクノロジーでは校正に利用する標準コンデンサーとして、IET LABS(旧:GenRad)のSCA標準コンデンサーを推奨している。

表5:34461Aでの測定された抵抗値による導通試験の動作
レンジ 24時間
TCAL±1℃
90日間
TCAL±5℃
1年間
TCAL±5℃
2年間
TCAL±5℃
温度係数/℃
1.0000nF 0.50+0.50 0.50+0.50 0.50+0.50 0.50+0.50 0.05+0.05
10.000nF 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.05+0.01
100.00nF 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.05+0.01
1.0000μF 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.05+0.01
10.000μF 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.05+0.01
100.00μF 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.40+0.10 0.05+0.01
注1)確度仕様の表現は±(読み値の%+レンジの%)となっている。
注2)仕様は、K=2のISO/IEC 17025(JIS Q17025)に準拠している。
注3)温度係数はTCAL±5℃から外れる場合、1℃外れるごとにこの値が追加される。

容量を測定するためのデジタルマルチメーターの操作

 34461Aでは、容量を測定するために設定する項目は下図のように測定レンジのみである。


図14:34461Aでの容量測定項目の構成[クリックで拡大]

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