従来比78％の小型化、VCSEL搭載の小型近接センサー：ローム RPR-0720

ロームは、VCSELを搭載した小型近接センサー「RPR-0720」を開発した。同社従来品と比較して約78％小面積化し、リチウムイオンバッテリー使用時の周辺昇圧回路が不要となった。

[EDN Japan]

　ロームは2023年7月、VCSELを搭載した小型近接センサー「RPR-0720」を開発したと発表した。同月に量産を開始していて、サンプル価格は1個当たり300円。

小型近接センサー「RPR-0720」 出所：ローム

　RPR-0720は、LEDより指向性が狭いVCSELを発光素子に、センサーICを受光素子に用いた。サイズが2.0×1.0×0.55mmとなっていて、同社従来品と比較して約78％小面積化している。

外観および構造比較 出所：ローム

周辺昇圧回路が不要

　動作温度範囲は−30〜＋85℃、動作電圧は1.7〜3.6V、消費電流は最大35μA、感度測定範囲は最長15mmとなる。VCSELの入力電圧が2.7〜4.5Vと広く、リチウムイオンバッテリー使用時の周辺昇圧回路が不要。機器の小型化に寄与する。

アプリケーション回路例比較 出所：ローム

　ワイヤレスイヤフォンやスマートウォッチといった、ウェアラブル機器の着脱検知用途に適する。また、OA機器での紙検知、電子タバコの液体検知やカートリッジ装着検知、スマートフォンやPCでの状態検知などでの利用も見込む。

　なお、RPR-0720向けの評価ボード「RPR-0720-EVK」の提供も開始している。

評価ボード「RPR-0720-EVK」 出所：ローム