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マイクロプロセッサと一緒に使う部品と選び方:マイクロプロセッサQ&Aハンドブック(2)(4/4 ページ)
マイクロプロセッサ(MPU)を使用したボードを開発するユーザーが抱えるさまざまな悩みに対し、マイクロプロセッサメーカーのエンジニアが回答していく連載「マイクロプロセッサQ&Aハンドブック」。今回は、「マイクロプロセッサと一緒に使う部品と選び方」について紹介します。
電源管理IC(PMIC)
マイクロプロセッサは、多数の電源電圧を使用します。マイクロプロセッサへの電源供給は、専用のPMICを使用するか、単体の電源ICを複数組み合わせるディスクリート構成を使用します。PMICを使用した場合、1つのチップ内に複数の降圧コンバーター、LDO、リセット回路が集積されているため、電源部の基板専有面積を最小化できます。
一方、ディスクリート構成の電源では電源ICを多数使用するため、多くの基板面積が求められます。プロセッサのメーカーが推奨する専用のPMICを使用し、推奨のリファレンス回路を流用することで、迅速かつ簡単に、信頼性に優れた電源を設計できます。例として、STのSTM32MP1シリーズに使用可能なPMICの対応を表5に示します。
プロセッサ | 使用可能なPMIC | |
---|---|---|
VDD=3.3V用 | VDD=1.8V用 | |
STM32MP13シリーズ | STPMIC1D | STPMIC1B |
STM32MP15シリーズ | STPMIC1A | STPMIC1E |
STM32MP2シリーズ | STPMIC2 | |
表5:STM32MPマイクロプロセッサに使用可能なPMIC |
外部発振子(メイン用/RTC用)
外部発振子の選択は、マイコンと同様の方法です。
詳細については、『Q&Aで学ぶマイコン講座(74) マイコンの周辺部品の選び方(発振子編)』を参照してください。
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