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垂直共振器型面発光レーザー素子と光拡散材を組み合わせた赤外線光源:広範囲で高精度なセンシングを実現
ロームは、VCSELをレーザー光向けの樹脂製光拡散材で封止した赤外線光源「VCSELED」を開発した。照射角度や発光波長幅、温度変化、応答速度などに優れる。
ロームは2024年4月、VCSEL(垂直共振器型面発光レーザー)をレーザー光向けの樹脂製光拡散材で封止した、赤外線光源「VCSELED」を発表した。試作サンプルを同年4月、民生向け量産用サンプルを同年10月、車載向け量産用サンプルを2025年中に販売する。
VCSELEDは、VCSEL素子と光拡散材を組み合わせることで照射角度(ビーム角)がLED並みに広がった。そのため、VCSELより広範囲を高い精度でセンシングできる。自動車のIMS(車室内モニタリングシステム)やDMS(ドライバーモニタリングシステム)の性能を向上することが期待される。
また、3.0×3.0×0.55mmの小型パッケージを採用していて、搭載機器の小型、薄型化にも貢献する。
発光波長幅や温度変化、応答速度にも優れる
採用したVCSEL素子は発光波長幅が4nmで、LEDの7分の1となっている。受光側の認識性能が高まるだけでなく、LEDで課題となる赤見え(赤外LEDをセンサーなど高出力で使用した際に、人間の目に赤く映ってしまう現象)も生じない。
波長の温度変化は0.072nm/℃で、LEDの4分の1以下に抑えた。加えて、発光時の応答速度は、LEDより約7.5倍速い2ナノ秒となった。ToF(Time of Flight)用途での性能向上に寄与する。
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