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電磁気学入門(10)フライバックトランスの設計DC-DCコンバーター活用講座(53)(2/4 ページ)

電磁気学入門講座。今回は、フライバックトランスの設計について解説します。

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インダクタンスの計算

 次の作業は、インダクタンスの計算ですが、最初に最大デューティサイクルにおける二次巻き線の平均電流を計算する必要があります。

<strong>式3:平均二次巻き線電流の計算</strong>
式3:平均二次巻き線電流の計算

 これで、発振周波数と許容可能な最大リップルをもって、二次巻き線のインダクタンスが算出できます。降圧コンバーターの例のように、120kHzと30%で計算します。

<strong>式4:二次巻き線インダクタンスの計算</strong>
式4:二次巻き線インダクタンスの計算

 この巻き線比から、一次巻き線のインダクタンスを求めます。

<strong>式5:一次巻き線インダクタンスの計算</strong>
式5:一次巻き線インダクタンスの計算

 式5から、設計事例の一次巻き線インダクタンスも58μH(1:1のトランスの期待値)であることが算出されました。最初にコアの特性を知っておけば、計算した必要なインダクタンスから、必要な巻き数が計算できます。設計においては、この時点で、適するトランスのコアが選択されている必要があります。

 120kHzのトランスに対する最良の材料は、透磁率が2000前後のパワーフェライトです。電力とトポロジーによって最適なコア形状寸法が選択できる表が、メーカーから提供されています。この事例は低電力コンバーターなので、定格が10Wで120kHzのEP10コアが適します。

<strong>図2:EP10コアの電力定格(メーカーのデータシートより)</strong>
図2:EP10コアの電力定格(メーカーのデータシートより)[クリックで拡大]

 また、EP10は小型SMD電源に最適な非常にコンパクトなトランスです。

<strong>図3:標準的なEP10形状寸法</strong>
図3:標準的なEP10形状寸法[クリックで拡大]

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