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航空宇宙向けのArm Cortex-M0+マイコン 放射線耐性を向上:最大50kradの吸収線量耐性を実現
マイクロチップ・テクノロジーは、航空宇宙や防衛用途向けの耐放射線マイクロコントローラー「SAMD21RT」を発表した。Arm Cortex-M0+をベースとし、128Kバイトのフラッシュメモリと16KバイトのSRAMを搭載する。
マイクロチップ・テクノロジーは2024年5月、航空宇宙や防衛用途向けの耐放射線32ビットマイクロコントローラー「SAMD21RT」を発表した。ユーザーの要望に応じて、限定サンプルを提供している。
Arm Cortex-M0+がベースのマイクロコントローラー
Arm Cortex-M0+をベースとし、128Kバイトのフラッシュメモリと16KバイトのSRAMを搭載する。最大20チャンネルのA-DコンバーターやD-Aコンバーター、アナログコンパレーターなどのアナログ機能を備えた。
放射線耐性は、吸収線量耐性が最大50krad、SEL(シングルイベントラッチアップ)耐性が最大78MeV.cm2/mgとなる。−40〜+125℃の温度範囲で動作し、放射線と極端な温度による過酷な環境下で、最大48MHzの処理能力を提供する。
10×10mmの64ピンセラミックまたはプラスチックパッケージを採用。開発ツールでは、評価用キット「SAM D21 Curiosity Nano」や統合開発環境「MPLAB X」、インサーキットデバッガおよびプログラマー「MPLAB PICkit 5」が利用可能だ。
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