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マイクロプロセッサを使用したシステム、回路設計時に重要なポイントはマイクロプロセッサQ&Aハンドブック(3)(5/7 ページ)

マイクロプロセッサ(MPU)を使用したボードを開発するユーザーが抱えるさまざまな悩みに対し、マイクロプロセッサメーカーのエンジニアが回答していく連載「マイクロプロセッサQ&Aハンドブック」。今回は、「回路設計時の重要ポイント」について紹介します。

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リセット回路

 リセット端子は、双方向の端子になっており、次の2つの動作があります。

  1. 電源回路がマイクロプロセッサ側をリセットする動作
  2. マイクロプロセッサ側が電源回路をリセットする動作

 リセット信号はこの2つの動作を可能にするために、電源回路に接続される必要があります。

電源回路がプロセッサ側をリセットする動作

 電源回路が十分立ち上がるまで、プロセッサをリセット状態にしておき、電源が立ち上がるとリセットが解除されます。これはマイクロプロセッサを正常に動作させるために必要な動作です。

プロセッサ側が電源回路をリセットする動作

 本動作は、クラッシュからのリカバリー時に実行されます。プロセッサ側が異常状態をウォッチドッグによって検出すると、マイクロプロセッサはリブートしますが、この際にパルス状のリセット信号が発生します。電源回路はこのリセット信号によってブート用の外付けメモリへの電源供給を再投入し、ブート用の外付けメモリの状態もプロセッサと同様に初期化されるようにします。

 リセット信号と電源回路との接続方法については、電源管理ICを使用する場合、電源管理ICとマイクロプロセッサのリセット信号を接続します。

クロック回路

 STM32MP1シリーズには、内蔵の発振回路もありますが、2つの外付けクロック源を必要とします。STM32MP1シリーズでは、2つの外付けクロック源のうち、高速なクロック源をHSE、低速なクロック源をLSEと呼んでいます。HSEはUSBの物理層やDDRメモリのクロック源など、高速で正確なクロックを要求するペリフェラル用のPLLのクロック源として使用します。LSEはRTC用のクロック源として使用します。

 図6図7に、それぞれHSEおよびLSEの回路例を示します。

HSEの例LSEの例 左=図6:HSEの例/右=図7:LSEの例[クリックで拡大]

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