つれない返事にがっかり....制御ICが焼けたPLC電源の修理:Wired, Weird(1/2 ページ)
古いプログラマブルコントローラー(PLC)の電源2台の修理を依頼された。この電源は1985年に発売され2012年に販売中止になった製品だった。そんなに難しい構造、回路の電源ではなさそうだ。
古いプログラマブルコントローラー(PLC)の電源2台の修理を依頼された。この電源は1985年に発売され2012年に販売中止になった製品だった。そんなに難しい構造、回路の電源ではなさそうだ。電源の筐体と内部基板の写真を図1に示す。
参考回路図を頼りに修理する
分解して基板単体で動作を確認した。1Aの負荷で通電すると5.15Vが4.9Vへ低下した。電源能力の低下が確認された。基板の詳細な写真を図2に示す。
図2左は部品面の写真で大きな電解コンデンサーが2個あり、AC100Vでは倍電圧整流、AC200Vでは全波整流で端子を切り替えて使う電源だった。図2右に電源の制御ICが見えるがデータシートは開示されていなかった。
このメーカーのよく見かける電源制御ICの参考回路図を頼りに修理を試みた。図3に示す。
参考にした電源制御ICを使った電源は多数修理している。ほとんどの電源の不良原因が電源端子に接続された電解コンデンサー(=図3赤丸部分)の劣化だった。5V出力の能力が低下していたので、制御ICの電源のコンデンサーの能力低下が原因と推測された。
10μFのセラミックコンデンサーを追加して、電源基板の制御ICの動作と電源波形を確認したところ、DC電源の能力を向上させることができた。ハンダ面の加工の写真を図4に示す。
図4左は電解コンデンサーのハンダ面にセラミックコンデンサーを3個追加した様子だ。図4右はAC100Vを通電し5V電源に3Aの負荷をかけた様子で、電源出力は5.09Vになり、十分な電源の能力向上が確認できた。これで1台目の修理は完了だ。
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